野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

《Chant for Sleep》レコーディング完了

昨日までのJACSHAの城崎レジデンスが終わり、まだ放心状態なのに、今日はレコーディング。朝、四股1000に参加して、少しずつ日常が帰ってくる。

 

先月作曲したピアノ曲《Chant for Sleep》を調律師でピアノを熱愛する上野泰永さんのホール、スティマーザールで録音。現在、KG+で素晴らしい写真展を開催中の草本利枝さんが動画撮影。別件で琵琶湖関連のリサーチ中の里村さんが、この座組のコーディネーターで、文化庁の活動支援金に申請してくれている。採択されたかどうかの返事が来ていないが、スケジュールの都合、本日、収録。

 

《Chant for Sleep》の録音は、一音一音をしっかり発音することを心がけたテイク1。テイク1を踏まえて、よりやさしい音色を心がけたテイク2。撮影のために、テイク3もとった。これで、本日のノルマは終わりだが、せっかくなので、竹野相撲甚句に捧げる即興演奏も録音した。ただただ2週間のレジデンスでの出会いや思いを素直に演奏。個人的な体験をピアノで奏でることができて、こうした場があったことに感謝。せっかくだから、ちょっと遊ばないかと言われ、もう一曲、自由にピアノと戯れる即興演奏を録音。これも、作品にしようとか、発表しようとか全然考えずに、ただ、ピアノと音と戯れる時間を過ごした。こうした音は、他の人に発信するに値するものではないのかもしれないけれども、でも、今日、こうした演奏ができたことは、等身大の自分自身であって、それをこうして録音してもらえたことは、有り難く思う。感謝。

 

上野さんのピアノへの熱い情熱的なお話を聞いて後、京都に戻って、草本さん、岡本さんのお宅に一瞬立ち寄り、9月に撮影した砂連尾さん佐久間さんとの撮影動画をチェックし、編集の方針などを語り合う。

 

なんとなく、竹野の濃い日々から、京都の日常に戻れそうな気がした。