野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

エヒオホ!エヒオホ!

だじゃ研(だじゃれ音楽研究会)でYouTubeチャンネルを開設する予定なので、YouTubeで過去のだじゃれ音楽を紹介したり解説できたりしてもいいなぁと思う。今日は、とりあえず、「エヒオホ」について。

 

尾張万歳に、「エヒオホ、エヒオホ」という意味不明な囃し言葉がある。例えば、以下の動画で12分あたりだと「エヒオホ」と言っている。

 

www.youtube.com

ぼくが2013年に作曲した「千住万歳」でも、この「エヒオホ」を取り入れた。以下の動画の18分20秒あたりで、「エヒオホ」と言っている。

 

www.youtube.com

「エヒオホ」って一体なんだろう?また、この曲やりたいなぁ(ちなみに、サンバと三番叟をかけた「サンバ叟」でもあるので、リズムがサンバになっている)。しかも、2013年当時には、鼓と縁がなかったけど、その後、小日山拓也さんが紙の鼓をつくったので、鼓に着目した万歳もできそうだ。

 

千秋万歳という芸能があり、それが正月に行われる万歳という大道芸につながり、それが現在の漫才という話芸に繋がっている。尾張万歳や三河万歳の動画を、いろいろ探してみようかなぁ。この時の「千住万歳」では、とにかくおめでたい言葉を列挙して、めだたい尽くしをやった(作詞は、田中悠美子さん)。めでたい言葉を歌い続けることで、幸運を呼び込もうという意図があった。

 

エヒオホ!エヒオホ!

 

ホルスト作曲の吹奏楽曲「シャコンヌ」をピアノ曲に編曲完了。本日、譜面を推敲して、ピアノで練習。明日からは、ホルストの「シャコンヌ」に基づく新曲を作曲していく予定。5月21日に開催予定の「ハイドン大學」で世界初演の予定だが、イベントが開催されるだろうか?

 

エヒオホ!エヒオホ!

 

4月28日 15時−16時半で、鈴木潤さんとのトーク。あとからでも視聴可能だが、リアルタイムに視聴するとチャットに書き込むことができて、こちらもできるだけそれに反応してみたいので、リアルタイムの視聴をおすすめ。

 

www.youtube.com

エヒオホ!エヒオホ!

 

 

ロンドンの作曲家マイケル・パーソンズに連絡をとってみた。81歳なのでコロナの状況で元気だろうかと心配になりメールをしたが、すぐに返事が返ってきた。5月に初演予定の新作オーケストラが来年の5月に延期になったそうだが、メールの文面では元気そうでよかった。マイケルが作曲したOblique Pieceの楽譜を引っ張り出して、ピアノで弾いてみる。本当に変な曲で面白い。

 

エヒオホ!エヒオホ!

 

ヒンデミットの伝記を読んでいる。ナチスに作品の上演を禁止され、ついには「退廃音楽展」で、ヒンデミットの楽譜やヒンデミットの著書やシェーンベルクの著書などが展示される。「退廃音楽展」を国家が開催すること自体、冗談にしか思えないのだが、冗談のようなことが現実に起こり、正気の沙汰とは思えないようなことが本気で起きたことを、歴史は物語る。ヒンデミットは、ドイツでは上演禁止で、オランダやイタリアやトルコやアメリカなど、外国で仕事をして、ベルリンの音楽院も退職して、スイスの田舎で15ヶ月ほど暮らす。この田舎暮らしの中、そこでの友人とヒンデミット夫妻で演奏するために、それぞれの楽器の力量に合わせた曲を書いて合奏を楽しんだり、束の間の平穏な時を過ごしている。精神的なゆとりが欲しかったのだと思う。

 

エヒオホ!エヒオホ!