野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

Drapers’ Brookside Junior School

エンリコとのワークショップ。朝7時45分に家を出て、ロンドンを移動すること1時間半。東の果てのDrapers' Brookshide Junior Schoolに着く。副校長のハナと会って、打ち合わせ。エンリコは、この学校と数年前からコンタクトがあり、ハナが熱心なので、色々、プロジェクトが発展し、現在10週間のプロジェクトを実践中。今回は、その6週目くらいらしい。

全校児童のアセンブリーが10時15分からあるので、ホールに移動。そこでは、6年生が台形の授業をしている。数学の授業だけは、レベル別に分けて、できのいい子どもを集めた授業をしているらしい。

1−6年生240名が集合して、床座り。ぼくとエンリコで即興演奏をして、聴いてもらい、途中で、ボディパーカッションになって、子どもたちにもボディパーカッションをしてもらう。それに合わせて、即興でピアノとドラムで共演。15分の濃密な即興コンサート(一部、参加型)。

その後、6年生の特別支援学級のワークショップ。エンリコと野村の即興を聞いてもらい、その感想を言葉で言ってもらうと、ブーム、シュシュシュシュ、など、擬音語がいっぱい出てきて、それを紙に書いてもらうと、ますます面白い言葉が出てくる。書きながら、言葉をリズミカルに発する子ども。絵を描く子ども。なかなか面白くクリエイティブ。そこから発展して、共同作曲。午前中で一曲できあがり、最後はビデオ撮影もした。

ランチの間に、エンリコがハナと打ち合わせ。次年度に向けて。ハナからは、幼児向けのプログラムをして欲しいとの提案があり、幼稚園のカリキュラムについて、話し合いがあったりする様子を、見られたのも面白かった。つまり、エンリコがイギリスで、どんな風に仕事しているか、の様子が見られた。つまり、学校のニーズ、カリキュラム、それに合うように、どうやってプログラムを組み立てるべきかの相談、そうしたことをもとに、彼の会社と学校とで資金繰りをしていく。ちなみに、今やっているのが、Trinity CollegeのArt AwardというプログラムのBronzeというのだ、ということも、話しからわかってきた。

http://www.artsaward.org.uk/site/?id=65

午後は、職業についてのディスカッション。ぼくの仕事の話しをして、みんなからインタビューを受けたが、質問が仕事に関係ないものも多く、それはそれで面白かった。話の流れで、ぼくが以前監修/出演していたテレビ番組「あいのて」のことも紹介した。

エンリコが、conductive musicという会社を始めて数年。学校での仕事をどんどん開拓していっている。帰りの電車の中でも、新たな学校から問い合わせの電話やメールが来る。イギリスを離れて、充電に訪れている日本でのエンリコとは違った顔が見れるのも面白く、発見も多い。ロンドンのエンリコを知る良い機会だ。