野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

小日山スペシャルデイ!湯笛&すっぽんぽん体操

夏至の香港。相変わらず暑い。

今朝は、「點心組曲」第17楽章の「温水浴療法ファンファーレ」の2回目。今日、初めての試みは、小日山拓也さんの湯笛を試したこと。そして、トーンチャイムを水中で演奏すること。湯笛の香港デビューは、大好評で、我々の後に温水浴療法するセラピストが使わせてくれと名乗り出て、さっそく活用されるという意外な展開に。どんな使われ方をしたのでしょう。トーンチャイムを水中で使うのも大いなる発見でした。

「點心組曲」第3楽章「車椅子四重奏」の12回目。今日はアンプを使っての本番を想定した30分のリハーサル。手応えあり。

明後日の講座に向けての映像ピックアップ作業をベリーニとして後、ランチ。ランチを食べていると、i-dArtのスタッフが全員集まりランチを食べながらミーティング。7月2日のトラムでの音楽会、7月5日と8日のツアー型パフォーマンスに向けての進行表やらシフトの分担が配られる。ベリーニが広東語で、「マコトさんから大変な提案があったため」と何度も連発し、爆笑を誘っている。i-dArt以外からの助っ人スタッフの男性が3人来ていて、自己紹介とかしている。トラムの演奏会は10日後だし、ツアー型パフォーマンスは2週間後だ。そして、3週間後には、野村が帰国する。

「點心組曲」第5楽章の「静かな五重奏」の9回目。始まったときは、凄く静かで渋い音楽。そういう雰囲気になっても、マイペースな5人は全く問題がないが、スタッフの方は何とか演奏させたいとか、居心地が悪そうになる。スタッフの人が居心地悪く感じないように、ぼくが楽しんでいることを、とりあえず伝えたいと思うので、精一杯楽しむことにする。そして、そこにいる人々全てに感謝を持って演奏をする。彼らと部屋をうろうろするのも、楽器を鳴らすのも、鳴らさないのも、全て愛おしい。あと3週間後には、お別れなのだ。この音楽が、どう展開してそうなったのだろう。最後は、凄いハイテンションな演奏になっていた。不思議な50分だった。

「點心組曲」第10楽章の「ボディミュージック」7回目。今日は、小日山さんがいるので、せっかくなので、千住だじゃれ音楽祭の定番曲「すっぽんぽん体操」を伝授。メキシカが、これを100回やったら、覚えるから、これからもやり続けると宣言してくれる。いずれ、ここの定番曲になるだろう。あとは、「千住の先住民」、「おんぷ」、「集まれ!風呂フェッショナル」、「ほうれんそうれんそう」などを、日本語で歌って聞いてもらう。小日山さんによる「すっぽんぽん体操第2番」も。ミニライブ。初めて、千住とJCRCが少しだけ繋がった。

「點心組曲」第2楽章「ドラムカーニバル」の10回目。ダンスチーム上級者とのセッション2回目。行くと、ノリノリちゃんが待ち構えていて、ぼくの手をつなぐと、ぼくの側を独占して、ノリノリに楽器の音を聞いたり、楽器を叩いたりする。バンドリーダーさんの安定したリズム感と、スマイル木琴さんの木琴。タンバリンさんも笑顔でタンバリン。カスタネットの魔術師がカスタネットを口に持っていき、小日山さんは、ウッドブロックをやりつつ、きまぐれタイコさんのケアもお願いする。ダンスチームとの息も、前回よりも合ってきて、順調な仕上がり。これを野外でやるとどんな感じかが、やや気がかり。

小日山さん、メキシカと、アバディーンで夕食。空には上弦の月。ああ、最後の1ヶ月も1週間が過ぎたのか。残り3週間。満月になる頃には、残り2週間。そして、次の新月から、日本の生活が始まる。月を見ると、香港の生活も残りわずかに感じられて、切なくなる。