野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音の建築家

音の建築家Nadine Schützと再会。ナディーヌは、建築家でありながら、サウンド・デザイナーに限りなく近いアーティスト。現在は、IRCAMで研究員もしている。音と建築ということで、瓦の音楽にも強く関心を示してくれているスイス出身で、スイスとフランスを中心に活動。ランチを食べながら、お互いの近況について語り合う。ナディーヌは、昨年11月にはセネガルの音を調査し、近々編み物のアーティストとのコラボレートでのインスタレーションを発表する予定。編み物のアーティストがセネガルの森を編み物で表現し、ナディーヌがセネガルの音を表現する展示らしい。ナディーヌは、セネガルの音や文化に大変関心を示していた。

彼女は、最近、博士論文を提出したところらしく、彼女は、パリのParc des Buttes-Chaumontという公園の音を調査した。都市の中にある公園で、起伏があり、高低差があるので、場所を移動すると、都市の音と自然の音の混ざり具合のオーケストレーションが大きく変わるという。彼女の薦めで、彼女と話した後に、実際にこの公園を歩いてみた。確かに、音風景の変化が大変面白い。

その後、cite de la musiqueに少し寄ったら、ああ、20年前にここに来て、ガムランの指導者の人と打ち合わせしたことなどを思い出した。

夕方は、ディディエとの仮面劇ワークショップで、音楽をする。鍵盤ハーモニカ、コカコーラのペットボトル、バス・鍵盤ハーモニカを持参。

夜は、アンナさんのもてなしで、デイナーパーティー。チーズを溶かしてジャガイモにかける料理。