野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オルゴールとゲッベルス

本日は、オルゴールの外箱を木で手作りされている木村祐一さんの創作オルゴールを鑑賞する会に行きました。中村軒という老舗の和菓子屋さんです。木の材質でも、本当に微妙に音も違うし、オルゴールの共鳴の仕方など、新鮮な体験でした。京都のオルゴール関係者、そして、能、狂言などの関係の方、そして、中村軒さんでの食事、お茶、お菓子、全てが素晴らしく、また来たいと思ったものでした。

夜は、春秋座で、アンサンブル・モデルンの演奏で、ハイナー・ゲッベルス作曲/演出「Black on White」を鑑賞。長い時間をかけて作り、20年以上に渡るレパートリーでもあるので、演奏者はどのように演奏し、どのようなパフォーマンスをするのだろう、と興味深く、観に行きました。ぼくが今まで一緒にお仕事させていただいた演奏家たちは、音楽家でありながら、本当にパフォーマンス力の高い人が多いし、作品に真摯に向き合ってくれる人が多いし、そうしたことが自然になっておりました。本日のアンサンブル・モデルンの方々の演奏を体験して、自分が共演させていただいている音楽家の方たちは、本当に素晴らしいのだ、と改めて、痛感。そんな恵まれた環境にいることを感謝し、斬新で意欲的な作品が作曲していくという自分の役割を、全うしたい、と思いました。

帰宅後、「かずえつこと 即興のための50のエテュード」no.22「かずエツKOTO」を作曲。