野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ピアノ練習中

8月6日の「ピアノの本音」第3回に向けて、自宅でピアノ練習中です。今日は、本番で弾く曲と関係なく、色々弾いておりました。今回弾くプレイエルという160年前の骨董品のようなピアノは、ショパンが愛したピアノと同型のものだそうで、ショパンについて、無視することは全くできないので、今日は、ショパンの「24の前奏曲」を全部、触りだけでもいいから、弾いてみようと思って、弾いてみました。そもそも、野村のピアノ音楽は、ショパンとはほど遠く、みんなショパンを弾くから、ぼくくらい弾かなくてもいいと思って、敢えてショパンは弾いてこなかったので、公開演奏どころか、自宅でこっそりでも弾くことがないショパンでした。しかし、この24曲の前奏曲を弾いてみて、やはりショパンというのは、非常に才能溢れる天才であると、感じました。和声にしても、ピアノの技法にしても、どうして、19世紀の初頭に、こんなに次々に新しいことをやれたのか、と思います。ショパンがこれだけやっているのだったら、現代の作曲家も、もうちょっと頑張らないといけない、と思うのですが、ショパンは我々よりも群を抜いた天才だったのでしょうか?そんなに簡単に白旗をあげてしまいたいとは思いませんので、21世紀のぼくらも、ショパンに負けずに、新しい音楽をどんどん生み出していきたいものだ、と思った次第であります。