野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

大阪ワークショップ2つ

大阪の西成にあるゲストハウスを運営しているアートスペース「ココルーム」で、釜ヶ崎芸術大学の即興音楽の講座の2回目。10月7−8日に開催の「釜ヶ崎オ!ペラ3」の準備。

10月には、イギリスのストリートワイズオペラの素晴らしき歌手のRob Gildonさんも2年ぶりに参加してくれる。ロブさんに活躍してもらえること、今までやっていないことにチャレンジしたい、などと話し合う中、この講座で、即興はやり続けてきたので、敢えて、古典をやろう、ということになり、「魔笛」とか「カルメン」とかの名場面を抜粋し、それを釜ヶ崎弁に翻訳して、そこに即興の要素を加えていくアプローチをしようとなった。通常は、古典をいろいろやった後に、創作や即興になるケースが多いですが、完全に逆です。まぁ、ぼくも、通常ではないので、創作/即興で育っているので、人のことは言えませんが。

今年の4月から調律師の上野泰永さんと始めた「ピアノの本音」というコンサートシリーズでも、即興と自作以外に、毎回、1曲クラシックの曲を弾いていますが、即興や創作ばかりやっている者からすると、古典は時に新鮮です。

それ以外に、サンバをやってみたり、色々、演出プランを考えたりしました。

その後、本町にある就労支援スペース「ハローライフ」にて、「The Work」のワークショップに、ゲスト参加。7月20日のコンサートに向けて、練習中の若者たち。この「ゆとり世代」と呼ばれる若者たちは、新しい感性を持ち、可能性を秘めている大変期待の若者たちです。古い世代の大人から、時に「根性がない、使えない」と評されることも多いと聞きますが、この世代の人々が活躍できるような世の中に、今の社会が変化していけるかどうかが、大きな鍵だと、ぼくは感じています。

リハーサル、話し合い、などなど、若者たちが主体的に進めていく場は、心地よい時間でした。