野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

世界の庄内音楽ワークショップ3

本日は「世界の庄内音楽ワークショップ」の3回目@大阪音大でした。2014年4月に日本センチュリー交響楽団と始めたコミュニティプログラムも、1年半の間にかなり進化しています。楽団員の方々も、当初は創造的な音楽ワークショップの経験が皆無な上に、譜面のない即興の経験もほとんどなかったわけですが、今では、すっかりワークショップにも慣れていますし、即興で音を出すことも問題ないのです。もともと、譜面を読んで演奏する能力に長けている方々が、こうして自由度を得てくることで、本当に音楽の世界が広がっていくのを感じます。

本日は、オケのメンバーによるワークショップが前半。ドボルザークの「新世界より」の第3楽章を題材にした即興音楽づくりのワークショップ。「ここは200年前のアメリカです」という設定で、荒野の風を、尺八チームが担当。お箏チームは、砂漠や枯れ葉を表現、金管/弦の初心者体験コーナーは、バッファローの鳴き声を表現、三味線/打楽器がネイティブアメリカンの踊りのリズム担当。音階のできる楽器経験者の人々が、原住民の歌を担当。大変、面白かったので、これをアレンジして、1月23日の「世界のしょうない音楽祭」でも披露したいです。

後半は、野村ワークショップ。グレゴリオ聖歌の「怒りの日」の替え歌「今年もよろしく」を、八橋検校の「六段」の冒頭と合体する歌唱からスタート。

「日本センチュリー→2016→世界の庄内→みんな兄弟」と韻を踏む言葉の組み合わせを作ることに成功。

「せーの1、せーの12、せーの123、せーの1234」は、「朝露/地球の誕生」という曲として生まれ変わりました。この「朝露/地球の誕生」と「(大阪の)新世界より」を合体させた曲ができそうな予感。

その後、全員での箏演奏。一面を6人で演奏するので、会議室のような光景です。平調子で、「タージャーハオ」や「コロッケおいしいほうなん市場」をやって後、調子を変えて、新たな言葉のリズムを作り、全員合奏を試みて終了。

ということで、ここまでの素材を持ち帰り、1月7日には、新曲の譜面を用意して、リハーサルが始まります。箏も三味線も尺八も、ヴァイオリンやヴィオラトロンボーンや、様々な打楽器や、色々な楽器が交差するシンフォニーをやります。「世界のしょうない音楽」(2016)どうぞ、お楽しみに。

その後、京都に戻ったら、木ノ下裕一くんとバッタリ会ったり、その後、草本利枝さんや、別府や大分の方や、いしいしんじさんや、色々な人との飲み会に合流。ふうっ、京都、濃い。そして、冷え込み半端ない!暖冬じゃなかったの?