野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

相撲の宇宙論、穴段の調

新田一郎著の「相撲の歴史」の中で、スポーツ人類学に関して注目しつつも、「相撲の宇宙論」は、あくまで相撲を題材として、論者の宇宙論を語ったのではなく、「相撲の宇宙」論になっていない、と批評されていました。歴史学的な吟味や議論を欠いていては、問題だ、と。それは、「相撲の・宇宙論」でしかないと。ところが、新田先生の面白いところは、

正直いって、今のままでも「相撲の宇宙論」はけっこうおもしろい。

と書いておられていまして、そしたら、「相撲の宇宙論」という本があることを知り、そこまで言われているなら読んでみようと思って、入手しました。新田先生のおっしゃることもよく分かりますし、確かに大変面白い本であります。

相撲の宇宙論―呪力をはなつ力士たち

相撲の宇宙論―呪力をはなつ力士たち

野村の新曲「六段→交段→空段→穴段の調」(通称:「穴段の調」)を、ドイツで大田智美さん、富田珠里さん、菊地奈緒子さんがリハーサルをしてくれたらしく、質問がきまして、譜面を見返して、お答えしました。こうやって、野村作品を演奏して下さる方々がおられることは、本当に感謝です。7月18日に高松、19日に京都、31日に東京で上演されます。

ちなみに、今週末の6月7日にも、野村誠作曲「ウマとの音楽」をドイツで演奏して下さるようで、感謝であります。