野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

てがき

インターネットを使わない時は、Wifiの無線のスイッチをOFFにすることにした。ネットにつなぎたい時は、わざわざ無線のスイッチを入れる一手間が入ったことで、パソコンに無駄に向かう時間が減って、読書の時間が増えたようだ。

高々30年前くらいに書かれた本を読む。30年前の本でも、活字で印刷されているのだが、決定的に違うのは、著者は原稿用紙に手書きで書いていたであろう、ということ。文字をパソコンに入力していると、せっかくの漢字を書いているのに、入力しているのは全部アルファベットであって、この漢字の持つ造形を手の感覚としては味わっていないなぁ、とブログを書きながら思う。この文字を書くことに触発される感覚が違うだけなのに、随分と日本語が変わってしまっているように思う。

昔の本には、俳句や和歌の引用がいっぱいある。当時はそれが普通だったのかなぁ。引用するというのは、コピー&ペーストではなく、その人が書いた文字を書き写し、その人が読んだ言葉を声に出すことか。

1,010人のための音楽のスケッチは、手書きでしていると、楽しそうに見えるらしく、パソコンで譜面を書いていたら、「お仕事お疲れさま」と言われることが多い。

ブログを書くのも、ここらで中断して、そろそろ無線のスイッチをOFFして、お茶にします。