野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

家から生まれたダンス

砂連尾理さんの新作「家から生まれたダンス」のリハーサル。初演まで、あと2週間ですが、ついに初めて全編通しまして、全貌が明らかに。15のシーンがあるので、30分で収まるのだろうかと思っておりましたが、全部で32分。畳み掛けるように、次々に色々なダンスがやって来て、面白かった。

本日の稽古メモ

1)お灸ダンス (お灸が上手だ)
2)呼吸ダンス (中国雑疑団!?)
3)植物舞 (スパイ風!)
4)噛みしめ体操 なめる体操 (顔が面白い)
5)雲のポーズ 
6)偶然のワルツ (激しい動き)
7)水の動揺 (柔らかい動きだなぁ)
8)すり抜ける足踊り (この足踊りは、太鼓でやりたくなった)
9)蜘蛛の手踊り 
10)山の瞬間移動 (独特の胡散臭さあり)
11)合気道 (さすが有段者)
12) 捕獲プロレス ライオンとバッファローさん (狂気に満ち溢れた)
13)ひざ枕の匍匐全身 (見事な動き)
14)マッサージタッチ (結構コミカル)
15)星とコンタクトインプロ (エンディングはいい音楽で応えたい)


その後、「家から生まれたダンス」を深めるため、砂連尾さんの家に行きました。砂連尾さんの生活から、どうダンスが生まれたのかを検証し、作品にフィードバックするためですが、砂連尾さんが描いた1,000枚の絵画の一部を拝見しまして、この人は本当に自由な精神を持つアーティストで、小学生の心を持つ48歳の子どもで、分裂した多重人格者で、だからこそ15種類のソロダンスを次々に踊ることができるのだ、と理解できました。この天才を、もっともっと刺激して、野村誠で割って、奥底にある個性を、音楽で引き出せるだけ引き出したい、と思いながら、砂連尾夫妻と歓談しました。

公演の詳細はこちら
http://realkyoto.jp/event/jareoosamu_nomuramakoto/