野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

本日もレコーディング「原発なくてもええじゃないか」

 夜は、メメットさん宅で、録音です。14日と同じメンバーで、スボウォさん、メメットさん、ギギー君と一緒。メメットさんのところに、不思議な自転車がありました。前輪は、形の変形したタンバリンになっていて、後輪は、ペダルを動かすと、後輪の車輪に円環状に取りつけられた鉄琴を演奏するようになっているのです。
 今日の録音では、3つの即興をしました。メメットさんが、「次の曲は、スボウォさんがボナンで始めて、そこに片岡さんが木琴を演奏して、そこにみんなが加わって、後は自由。」と指示を出します。最初の始まりだけ決めて、「あとは自由」というところがポイントです。「次の曲は、尾引さんから始めて、その後、みんなが加わり、あと自由。」とか、始まりを決めるだけで、それぞれの即興のテイストは全然変わりますので、これでも作曲なんですね(メメットさんは国立芸大の作曲の先生です)。
 今日の録音の中では、スボウォさんのボナンから始まった曲が奇跡的な名曲で、途中で阿波踊り風のはねるビートとインドネシアのリズムが混在しながら、最後には尾引さんが「原発なくてもええじゃないか」と歌い出しました。この作品は、このメンバーが集まらなければ、決して存在し得なかった音楽で、この音楽をCDに収録し、日本の仲間たち、日本の友達に、是非、聞いてもらいたいです。9月17日〜19日に小金井市(東京都)で開催する「あいのてさんまつり」には、インドネシアからの音楽のお土産としてのCDを間に合わせたいなぁ。



 
 ちなみに、「原発やめます」について、あいのてさんと話したところ、「原発、卒業します」という言い回しを教えてもらいました。なるほど、原発を早いところ卒業したいですね。「原発、留年します」より、早々と卒業しましょう。