野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

大井浩明の大盛り演奏会

あ、今日は、作曲家の鶴見幸代さんのお誕生日ですが、テレビでは鶴見さんの大好きな大相撲をやっています。鶴見さん元気かなぁ。
大相撲と言えば、「ホエールトーン・オペラ」の第1幕で、ダイエットをしても体重が減らないので相撲取りになる、という下りがありますが、この「体重減らそう」を演奏会で取り上げてくれたのが、柴田暦さんと大井浩明さん。




この大井浩明さんは、現代音楽のスペシャリストでありまして、彼が野村作品をまとめて演奏するのが、2010年9月23日(祝)(午後7時開演)、これが、全5回で10人の作曲家を取り上げる凄いシリーズです。

大井浩明・作曲家個展シリーズ「ポック」(Portraits of Composers) 於門仲天井ホール
 
・第1回・2010年 9月23日(祝)松下眞一《スペクトラ》全6曲(歿後20周年)+野村誠
・第2回・2010年10月16日(土)松平頼則《美しい日本》+山本裕之全ピアノ曲
・第3回・2010年11月13日(土)塩見允枝子《フラクタル・フリークス》全曲+伊左治直(共作あり)
・第4回・2010年12月15日(水)平義久全ピアノ曲(歿後5周年)+杉山洋一全ピアノ曲
・第5回・2011年 1月29日(土)松平頼暁エチュード集》全曲(生誕80周年)+田中吉史全ピアノ曲

です。

記念すべき第1回が、「松下眞一×野村誠 〜松下眞一没後20周年追悼公演」
です。この二人のつながりは、京大理学部卒業という一点で、音楽的な共通項ではありません。

松下作品の方は、

●松下眞一(1923-1990):
《スペクトラ第1番》(1964)
《スペクトラ第2番 〜日本神話にもとづく6つの断章》(1967)
《スペクトラ第3番 〜打楽器奏者助演を伴う》(1970) with宮本妥子(perc
《スペクトラ第4番》(1971)
《スペクトラ第5番 〜図形楽譜による》(1973/東京初演)
《スペクトラ第6番 〜6つのバガテル》(1983) 

で、野村作品をどうするか、大至急決めるように、と催促が来ていたのです。「たまごをもって家出する」は再演回数も多いので、あまり演奏されていない曲をやりたい、という大井氏からの要請を考慮して、御喜美江さん委嘱のアコーディオン作品「ロシアンたんぽぽ」と「誰といますか」のスコアを見たところ、これは、ほぼピアノでも演奏可能なので、この2曲を加えることにしました。ということで、

野村誠(1968- ):
《DVがなくなる日のためのインテルメッツォ》(2001)
《ロシアンたんぽぽ》(2004/10)
《誰といますか》(2004/10)
《ベルハモまつり》(2009/大井浩明委嘱作・東京初演)
《六つの新しいバガテル 〜松下眞一のタイトルによる空想作曲》(2010、委嘱新作初演)

というプログラムになります。

なお、松下作品を演奏したコンサートの評は、大井氏のブログにあります。こちらです。
http://ooipiano.exblog.jp/14058333/

これは、非常に楽しみです。