野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

40年後の再演

「老人ホーム・REMIX#1」の公演、2回、無事終了しました。
公演してみるまでは分からなかったのですが、今日は、特別な歴史的な一日として、記憶に残る日になるだろう、と思いました。野村誠の音楽人生の中で、本当に特別な日のような気がします。今日、あの場に立ち合っていただいた全ての方々に感謝します。

コンサートが終わって、アンコールも終わって、終演した後、お客さんが誰も立ち上がらずに、みんなが黙々とアンケートを書いている。こんな光景に出くわしたのは初めてです。今日、「老人ホーム・REMIX」の初演に立ち合った観客の皆さんが、何かを書きたくなったのか、伝えたくなったのか。でも、それは非常に嬉しいことで、信じられないほどのアンケートの回収率でした。そして、アンケートのコメントを読んでいるうちに、今日、発表した作品で、何か大きな一歩を踏み出したらしい、と思い始めました。

この「老人ホーム・REMIX」ですが、40年後に再演すれば、ぼくも80代になるので、映像に映っているお年寄りと同世代になります。今後も機会があれば再演していくつもりですが、40年後の再演を目標に音楽活動を続けていきたいです。

この1年間で、野村誠のピアノソロのレパートリーが随分増えました。

1)振り子奏法ほか(キーボード・コレオグラフィー・コレクションより)
2)ピアノのための21の小品「福岡市美術館
3)「老人ホーム・REMIX」

野村誠は、クラシックのピアニストともジャズのピアニストとも違う、野村誠スタイルのピアニストとして、これからも活動していこうと思います。よろしくお願いします。