野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ピアノを練習

今日は一日、ピアノを練習していました。
3月14日のコンサートに向けて。

1995年頃までは、ぼくは「作曲家/ピアニスト」でした。ピアノでの即興演奏を多くやりましたし、pou-fouというバンドでは、ピアノを弾いていましたから。

96年から東京で暮らし始めて、生ピアノに触れる機会にも恵まれず、ピアノを弾くことは激減しました。逆に、そういう環境だからこそ、鍵盤ハーモニカを路上などで吹き続け、鍵盤ハーモニカの腕を磨いていました。

2001年に、京都女子大の専任講師になった時に、ピアノのある研究室を与えられたので、ピアノを弾いている時間は増えました。

2004年に京都女子大を退職すると、またピアノに触る機会の少ない生活に戻りました。

ところが、2007年になると、ピアノを弾く機会が激増しました。山下残くんの「動物の演劇」でアコーディオニストの大田智美ちゃんとピアノで共演することになり、さらに、5月には、ウイーンでも大田智美ちゃんと「ウマとの音楽」を演奏することになり、さらに、バンド「あいのてさん」が結成されて、尾引さん片岡さんという凄腕の演奏家と一緒にライブの度にピアノを弾くことになるのです。さらに、6月には、しばてつさんのピアノ曲「ノイケルン」を初演したり演奏したりしました。さらには、白井剛さんと「フィジカル・ピアニスト」というダンスピースを作ったり、、、。

なんというか、2007年に周りからピアノを弾く環境をいただいた、という感じなのです。でも、やはり普段からピアノに触れていないので、いつの間にか、鍵盤ハーモニカが自分の楽器で、ピアノとの距離が離れてきていた。

で、2007年の冬にピアノを購入して、ピアノのある暮らしを始めました。それと同時に、自分の人生が大きく方向転換しました。

ぼくの中で、「作曲する」ということは大きなテーマですが、ピアノをどう弾くか、というのも非常に大きなテーマです。ヨーロッパの楽器で、でも、日本に輸入されて、日本のこの風土の中にあるピアノで、どんなピアノ音楽を生み出していくのか。

昨年も、キーボード・コレオグラフィーでは、幼稚園児の演奏からピアノ奏法を学びましたが、「老人ホーム・REMIX」は、お年寄りのピアノ演奏からピアノ奏法を学ぶ機会になっています。

今日、ずーっと練習していて、ピアノの音が色んな響きを味わいながら、試行錯誤しながら、ピアノという楽器で、まだまだ色んなことができるな、と嬉しく思うのです。

http://www.youtube.com/watch?v=LbYZ6hyhTWI


それから、石塚潤一さんの音楽批評
特別養護老人ホームの即興音楽家たち〜音楽家野村誠の仕事
も久しぶりに読み返してみました。
http://www.soratobuniwa.com/hobby/music/index13.shtml