野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

あいのてさんとアホになる

あいのてさんの2010年以降を占う上でのミーティングをしました。今、日本にいて感じるのですが、絶対的に「遊び」が不足しているようで、子どもも大人も頑張って働き過ぎていて、本当にご苦労さんなのですが、その結果、遊びをしたくなる空白の時間が、非常に不足しているように見えます。

昨年11月8日の日記にも書きましたが、
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20091108

1)上下関係がなくなり
2)お金儲けや、お金に苦労することがなくなり、
3)そして、みんなが楽しく、幸せになる

という世の中は、そんなに遠くなく実現できるはずで、そのために、みんなが遊ぶといいと思うのです。そんな話をしつつ、いっぱい笑って、いっぱい遊んだ一日でした。

片岡祐介さんと書いた「音楽ってどうやるの」(あおぞら音楽社)という本で、音楽家Hugh Nankivellのインタビューを掲載しているけれど、そこでヒューが言っている音楽の定義は、

音楽=Play(遊び)=楽しむこと+次に何が起こるか分からない

なんですね。だから、ワークショップなんてしなくていいから、遊んだ方がいい。ミーティングする代わりに遊んだ方がいい。作品の完成度にこだわるよりも、遊んだ方がいい。まあ、とにかく、遊んだ方がいいと、ぼくは思うのです。で、あいのてさんは、遊ぶことの達人である3人の音楽家が、真剣に遊んでいるバンドです。とにかく、この遊ぶ精神を忘れないことを、再確認。

さらに、もう一度、「音楽ってどうやるの」(あおぞら音楽社)を引用。この本のあとがきの結論には、
「音楽ってどうやるの」とは、アホになることだ

と書いてあります。このことが、ぼくは訴えたい結論であって、音楽が世界に溢れてくるということは、世界中がアホになっていくことだと思っている。アホとは何か?なんて考えることをやめてしまうことが、アホになることです。

では、今年のあいのてさんはどうするか?ぼくの理解では、

1)楽しむ
2)何が起こるか分からない
3)アホになる

この3つをやることで、できちゃった作品を発信します!それが、「かえってきたあいのてさん」です。そして、それは、「何が起こるのか分からない」のですから、出てきてからのお楽しみです。どんどんやります。2010年のあいのてさん、今年もよろしく!