野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

愛の賛歌〜4ビット・ガムラン

今日は、一日碧水ホールでガムラン・ピクニックのリハーサルでした。

ティルト・クンチョノは、オリジナルの音楽影絵をやるようです。
スカル・ムラティ(岐阜のグループ)は、坂野嘉彦さんの曲と、今尾真琴さんの曲の2曲。

それから、Hana Joss+井上信太+林加奈中川真のワヤンが、相当面白かったです。シンセサイザーティンパニも入っていて、ロフィット(インドネシア人)の日本語による語りも最高。

我々のインプロは、今日は鈴木悦久さんが今日は参加できなかったので、寺内大輔さんと佐久間新さんと野村誠で30分やってみました。井上信太くんは絶賛で、「今日のがあまりによかっただけに、明日が心配だ」と言っていました。今日はウォーミングアップだったので、明日は、もっと面白くなるでしょう。

そして、三輪真弘さんの新曲「愛の賛歌〜4ビット・ガムラン」は、40分の大作ですが、これは、本当に別世界に連れていかれてしまいました。ガムランの各奏者がコンピュータのように演算を繰り返しているような、でも、その中に密かに人間らしい遊びや揺らぎが意図せずに混入してきて、そして、楽器のピッチのずれや発音の微妙な揺らぎも含めて、本当に大きな美しい音楽が出没していました。

伝統曲、詩の朗読は、リハを見られなかったのです。

全体の流れとしては、まず、最初の映像を見てもらったあとは、伝統曲です。最初の伝統曲を逃したら、残りは全て、日本で新たに生まれたガムラン音楽です。ですから、一応、ジャワの伝統音楽を踏まえたい人は、遅れずに来てください。

その後が、地域での活動というやつですが、ここは、ガムラン演奏家としては、アマチュアのグループが続きます。しかし、演奏曲目は、全てオリジナルです。それぞれが15分程度の短い出し物なので、違いを色々楽しめます。

そして、ワヤン、インプロの2つは、プロによる少人数のプログラムなので、クオリティが高いです。どちらもガムラン楽家が他ジャンルの人とコラボレートしています。

その後、長い休憩があり、

最後がマルガサリによる最新プロジェクト二つ。詩の朗読、三輪さんの新曲、ここがメインディッシュです。

皆さん、ぜひお越しください。

それから、Yuko Nexus6さんが、今日の練習の模様をウェブラジオでレポートしているはずです。
ガムランは録音すると、高周波や低周波などが再現しにくいから、サウンドが随分変わっちゃいますけど、リハの雰囲気は、感じられます。こちらをどうぞ。
http://cafewpao.cocolog-nifty.com/blog/files/wpao297.mp3