野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

鶴見幸代との共同作曲

今日は、作曲家の鶴見幸代さんと、9月7日の御喜美江さんのコンサートのための新曲の打ち合わせをしました。鶴見さんは現代音楽の作曲家で、クロノイ・プロトイという作曲家グループのメンバーです。先日は、P-ブロッのために「おほほ」という鍵盤ハーモニカトリオを書いてもらいました。

鶴見さんは、芸大在学中、谷中在住で、当時、同じ谷中在住だった芳賀徹くんの紹介で知り合いました。芳賀くんの家で、鶴見さんが吹き込んだ不思議な声の発声の詩の朗読の録音が印象的でした。その後、行動派の作曲家である鶴見さんから、路上演奏をしたいけどアドバイス下さい、と電話をもらったり、鶴見さん主催のバス旅行のイベント「はどバス」で野村作品を取り上げてくれたり、高田和子さん(三味線)と通崎睦美さん(マリンバ)のコンサートで一緒になり、京都の野村宅に宿泊してもらって、同じく宿泊中の伊佐治直さんと3人で濃密な時間を過ごしたり、愛知でのリコーダーの鈴木俊哉さんが出演するコンサートで一緒になったり(鶴見さん作曲のリコーダー作品、野村作曲のリコーダー+笙+オルガン)と、色んな接点がありましたが、何かを一緒にすることは、初めてです。

鶴見さんとは、じっくりコラボレーションしたいですが、今回は準備の時間もあまりないので、1ページ程度の小品を鶴見さん→野村→鶴見さん→野村→と交互に作曲していくこといなりました。連歌というか、連曲です。楽しみです。

鶴見さんは、先日実家で「あいのて」のビデオをまとめて全部見たそうで、毎回終わりに向かって、だんだん暴走していく感じ(テーブルに次々全部のせてっちゃうとか、ピンポン球をいっぱいぶちまけたり)を気に入ってもらったみたいです。あいのてを褒めてもらって、「野村くん、あいのてだけやって他のことやらなくってもいいんじゃない?」と鶴見さんに極端なことを言われましたが、あいのてでは楽譜に書かない作曲をしているので、あいのてをやっていると譜面が書きたくなるのです。それから、あいのては、15分という番組の枠があるから、例えば30分の即興とか、違った時間間隔の音楽がやりたくなります。そして、テレビだと、あまり良い音質で聴いてもらえないこと、声部の多い音楽は、テレビの小さなスピーカーだとあんまり分解が良くないことなどがあるので、どうしても、劣悪なオーディオ環境で聴くことを前提に音楽を作りますから、もう少し複雑に音がごちゃごちゃした音楽をライブでしたくなります。いろいろバランスとってるのね、ぼく。だから、あいのてやったせいで、やりたくってうずうずしていることがいっぱいあって、困ります。

6月3日のクロノイ・プロトイの演奏会の録音をいただきました。この日はあいのてのMAで、行けなかったので、これを聴けるのは、嬉しいです。

今日はたまっていた洗濯物を洗濯して、洗濯機を3回も回しました。