野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

発達心理ニンジャ

発達心理学者(京都府立大学助教授)の服部敬子さんと、林加奈ちゃんと3人で、東錦にお昼ご飯を食べに行った。服部さんは、かつて保育園で「忍者はっとりくん」を名乗って以来、今でも忍者であるのだが、幼児の側で何食わぬ顔をしながら、全部観察しているわけだから、文字通り忍者だと思う。ぼくと同じ年で、京大に同期入学だったのだけど、学生時代に会ったことはなかった人。服部さんがバイトしてた食堂に食べに行ったこといっぱいあるから、絶対会ってるはずだけど・・・。

で、この人ほど子どもを観察し続けている人はいない、っていうくらい、観察しているので、普通に会話していても、「しりとりをやり始めるのって、4歳なのよね〜」とか、「昨日も節分で、鬼の格好した保育士さんが現われても、2,3歳児は本当に恐がっているけど、5歳なんかは、すごく恐がっているけど、でも、後になって、あの鬼さん、眼が人間やった、とか、首だけ人間みたいやった、とか言うのよね〜」などなど、リアルなエピソードが次々に引用される。

民衆社から出した「音・リズム・からだ」

音・リズム・からだ 園児とつくった音楽あそび40 おすすめ年齢表付き

音・リズム・からだ 園児とつくった音楽あそび40 おすすめ年齢表付き

という本の打ち上げをしようと思っているうちに(この本にも、服部さんの〜歳児なら・・・というコメントが散りばめられている)なかなか日程がとれずに、今日になって、打ち上げのはずが、NHKの新番組「あいのて」の相談になっちゃった。

ぼくが直感的に思ったことを、服部さんが発達的視点で補足してくれるので、なるほどと思ったり、自信を持てたり。とは言っても、専門家の予想をも裏切って意外な反応を見せてくれるのが、子どもたちではある。でも、相当、参考になりました。

音出し隊の位置づけは?って聞いたら、即答で、「そんなの音出しの国から来た人たちでしょ!」って言われちゃった。

服部さん曰く、それにしても、幼児向け番組なら、放送作家の人と発達の専門家が組んでやればいいのに、とのこと。幼児向け番組に、発達の専門家が関わっているべきだ、と服部さん。もっともだなぁ。だって、4歳までは手品って面白さが分からない、なんていうこととか、発達の専門家が台本づくりに関われば、それはいい助言が得られるよなぁ。

ランチの後、大学の会議に戻っていった忍者はっとりくんでした。