野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

鍵ハモ講習会

今日は、西日本私立小学校連合会半日研修会で講師をした。場所は、京都女子大学附属小学校。14:00〜17:00の3時間。
今日のテーマは、鍵盤ハーモニカ。鍵盤ハーモニカだけで3時間の講習会をやるのは初めて。小学校の先生約30名と、小学生15名ほどが参加の前半は、サザエさん、UFO、イパネマの娘と鍵ハモのソロレパートリーを演奏し、続いて、「ウマとの音楽」の映像を見てもらった。「ウマとの音楽」は小学生もかなり興味を持って見てくれた。この映像シリーズは、どこかで販売できるようにした方がいいなぁ。今度、マザーアースに提案してみようかな。続いて、「ウマとの音楽」をソロ演奏。ここまで演奏をたっぷり聴いてもらって、ここで質問コーナー。どうして鍵盤を見ないで吹けるのか?楽器を動かしながら吹くと音は変わるのか?など、色んな質問に答えた。それから、浅鍵盤奏法の解説。みんなで試しにやってみる。小学生のリクエストで「女王の教室」のテーマ曲をやる。しかし、その曲を聴いたことがないので、子どもから聴いたメロディーをもとにアレンジして新しく作ってみた。
イントロは、各自がロングトーンで伸ばし、中間部はメロディー、エンディングはタンギングでリズムをやってみた。見学に来ていた林加奈ちゃんに、イントロは女王らしいポーズをとってもらい、中間部は踊ってもらい、エンディングは行進してもらい、最後に決め台詞を言ってもらった。ここまでで、前半終了。子どもたちは下校。
後半は、さらに鍵ハモの解説。全メーカーの機種の違い、音域の違いなどを説明し、吹き比べる。松田昌さんや夏秋さんの奏法も説明し、松田昌流の頭で吹く象さんも実演。Uoo MooやBossa Nova Pipianican、はじめにきよし、P-ブロッのCDも流して、様々なスタイルの鍵ハモ奏者を紹介。ドレミノテレビでのP-ブロッの演奏も紹介した。
さらに、参考図書として、「季刊ケンハモ」や「イキイキ音楽療法のしごと場」での鍵ハモのアレンジ譜(サザエさんとUFO)、教育音楽小学版96年10月号、などを紹介。鍵ハモに関するあらゆる情報を提供した。
唄口のつば抜きの方法も解説。
「104台の鍵ハモ」流の鍵盤をカタカタ言わせたり、全員でグリッサンドをするのをやった後、それを「スイッチ」のルールでもやってみた(スイッチのルールに関しては民衆社刊の「音・リズム・からだ」を参照)。片岡祐介作曲の「ギャング」流の「なんちゃって尺八」奏法も試した。カンガルー奏法も紹介。野村誠作曲の「10の雑品」のやり方で、黒鍵カタカタもやってみた。
最後に、鍵ハモと関係ないけど、小学校で有効と思われる教材として、2冊紹介した。まず「音・リズム・からだ」を紹介し、林加奈ちゃんに遊びを二つ実演してもらった。林加奈ちゃんも小学校の先生の講習会などで、どんどん講師をすればいいと思った。それと、「即興演奏ってどうやるの」も紹介し、「なんちゃって音楽」を最初の10個くらいCDで紹介した。
小学生に鍵ハモの演奏を聞かせたいので、是非チャンスがあったら声をかけて下さい、と最後に伝えた。もし、ぼくが都合がつかないとしても、鍵ハモの優れた奏者はいっぱいいる。こうした演奏家と子どもたちの出会いは、どんどん起こった方がいいと思うから。
とにかく、鍵ハモだけの講習会。チャンスがあったら、またどこかでやりたいなぁ。あと、学校公演も是非やりたい。松田昌さんとのデュオで学校に行っても楽しいだろうし、P-ブロッで行ってもいいし、片岡祐介さんと行ってもいいし、色んな可能性があるなぁ。