野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

高橋悠治は生きている

朝起きると、高橋悠治さんのことで連絡が入る。ツイッター上で訃報が流れていたが、誤報であったらしいと知り、ほっとする。

 

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チェロとコントラバスの新曲を作曲は、今日は結構作業がはかどる。今頃になって、YouTubeでチェロを教えてる動画とか、コントラバスを教えている動画とかを見ている。家に楽器があると触りながら考えられるけどないので、こういうのを見ると、楽器を触っている気分になって作曲が捗る。

 

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そうしているうちに、ギターの4弦をチェロの調弦にしてチェロのように構えて即興で触って遊んでみる。こうして触ると、少しずつチェロと仲良くなる気がする。そう言えばチェロ協奏曲も書いたことあった。《ミワモキホアプポグンカマネ》(2017)の動画を譜面を見ながら聴き直す。

 

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ほぼ五線に記譜された曲だけど、ところどころアドリブするような曲になりつつある。「時々、アドリブ」とか、「晴れ、時々アドリブ」とか、タイトルを考えながら作業。今朝、高橋悠治さんの誤報の訃報を聞いたせいか、「あとはまかせたよ」というタイトルを思いつく。悠治さんは84歳で、ぼくは54歳なので、30歳の年齢差があるのだが、Team Liasonの方々は20歳くらいで、30歳以上若い方々で、次世代にバトンを渡す意味で「あとはまかせたよ」と、楽譜に書いていないアドリブのところを演奏者に任せる意味で、「あとはまかせたよ」。里村さんに言うと、まだまだ現役でやるつもりじゃないのか、と言われ、確かにそうだな、と思い、別のタイトルを考える。