野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

世阿弥/どんどん日田どん!

鎌田東二世阿弥 心身変容技法の思想』(青土社)読了。1ヶ月ほど前に読んだ西平直『世阿弥の稽古哲学』は、世阿弥のテキストを読み込んでいく本で、論理が明解で面白かった。鎌田東二の本は、第1章は世阿弥の話だけど、第2章〜第8章まで、世阿弥から脱線しまくり、延々と古事記の話になり、柳宗悦になり、岡本太郎になり、ミシェル・レリスになり、ルイス・キャロルになり、宮崎駿になり、親鸞になり、一遍になり、修験道になり、、、、延々と変容する。そもそもテーマとして掲げているのが「変容」なので、これだけ変容しても仕方がないか。「世阿弥」に関する本というより、世阿弥からの連想ゲームのような本だった。面白い読書体験だった。

 

www.seidosha.co.jp

 

オリジナル日田ミュージック

《どんどん日田どん!》

林業祇園囃子・相撲の神様大蔵永季をテーマにしたコンサート

2023年1月29日

パトリア日田(大ホール)

 

に向けて、2012年に制作された紙芝居《日田どん》(監修:久世みずき、制作:日田古代史研究会、制作協力:大分県立日田林工高等学校PTA)に基づき、野村バージョンの台本を作る。初稿としては、原作に忠実にしつつ、その中に少年少女合唱団が歌うところ、ワークショップの参加者が演奏するところ、などを書き込んでいく。そうすると、次回のワークショップで何をすべきかが見えてくる。ここの場面は、ナレーションではなく、相撲甚句でできないか。だったら、文章を7・5調に書き換える必要があるから、そこはワークショップでやろう、とか。ワークショップの時間も限られているから、どこまで野村が作って、どこまでワークショップでやるかを、考えたり。ある程度、輪郭が見えてきたけど、明日も日田どんに取り組もう。