野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

原稿執筆と新年会

「帰ってきた千住の1010人」の作曲が終わったので、日本センチュリー交響楽団との音楽ワークショップのためのハンドブックの原稿執筆に着手。鈴木潤さんからは、大量に原稿が送られてきたが、ぼくは今日、一気に書く。

 

例えば、無調の話を書いた。楽譜のある音楽の場合、無調の音楽は、シャープやフラットがいっぱいつくので、初心者が無調の音楽を演奏することは、まずあり得ない。ところが、楽譜を使わずに、自由に即興で演奏して下さい、と言う場合、例えば、ピアノを習ったことがない3歳児がピアノを弾く場合、自然に無調になる。つまり、初心者こそ無調になる。だから、楽譜がない音楽では、まず無調からスタートというのは、自然な発想だったりする、などなど、いろいろな原稿を書いた。

 

里村さんの紹介で、文楽の番組などを作ったNHKのチーフ・ディレクターの上野さんのお宅の新年会を訪れる。初対面の方々がいっぱいだったが、ギタリストの渥美さんが突然、文楽の「寿式三番叟」をギターで弾き始めたので、ピアノでセッション。郡上八幡からやってきた盆踊りの達人が、「はるこま」や「かわさき」を歌い踊るので、ピアノでセッション。民謡をリサーチして熱唱するシンガーが、大分民謡を歌うので、一緒に弾いて欲しいというので、ピアノで熱く伴奏。最後は、ダンスミュージックになって、新内三味線の歌手も加わり、フルーティストも登場の大セッション。美味しいお雑煮と、数々の交流あり、久しぶりに再会する方々もいて、新年の宴はめでたかった。そして、邦楽や民謡に関心のある音楽家の方々に何人も遭遇しセッションしたのも、良い出会いだった。

 

帰って、また、原稿を執筆。ふーぅ。