野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

野村誠をアーカイブする

里村真理さんと、野村誠アーカイブ・プロジェクトを始動するためのミーティングがあるので、そのための叩き台の資料を作成。野村誠の作曲作品の楽譜のうち、ほとんどが未出版で作曲者に問い合わせないと入手できない。野村誠の作曲作品のほとんどの音源が、未公開。野村誠の作曲作品がどのような意図や経緯で作られたかについては、ブログなどを念入りに読まない限りは、整理されて文書化もされていない。野村誠の多くのプロジェクトは、その場にいて体験して人以外には、追体験するためのものが、あまりにも存在していない。例えば、昨年、香港に3ヶ月レジデンスしたが、その意義について議論する場をつくることも、怠ってきた。まぁ、要するに、作るのが好きだから作るのだけど、作りっぱなしで、アクセス可能な状態にしていない。

 

こんなことを、ダラダラ書くのは、イベントの前には、企画書を書いたり、企画会議をしたり、議論したり、準備したり、練習したりするけれども、終わった後に、そのことの意味を、時間をかけて考える場が、なかなか持てないことへの苛立ちを、ずっと持っているからだ。そして、作曲作品の楽譜や音源へのアクセスしやすい状況を作りたいし、そうした作品が生まれた経緯もできるだけ説明していきたい。そうした強い欲求がある。

 

今日は、2014年に開催した「千住の1010人」というコンサートのことを、ずっと考えていた。このコンサートは、何が成功だったのか?何が改善すべき点だったのか。色々、考えているのは、来年「千住の1010人 in 2020年」を開催するからだ。1010人という大人数で音楽をすることの意味、野外で演奏することの意味、街の中で音楽をすることの意味、千住で8年間続けてきて培われてきたこと、などについて、ああでもない、こうでもないと考える。そして、タイのアナン・ナルコンとチャットでアイディア交換をする。

 

そして、里村さんとミーティング。野村誠のウェブサイトは、英語のページはそこそこ更新しているものの、日本語のページまで更新する作業が追いついていない。引越して、新たな気持ちで始めていこうと思えているので、丁寧にやっていきたい。