野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

福岡市美術館で「福岡市美術館」を演奏する

福岡に移動。リニューアルオープンした福岡市美術館へ。

 

福岡市美術館では、2009年に3日間のワークショップを行い、それに基づいてピアノのための21の小品「福岡市美術館」を作曲した。楽譜は、福岡市美術館の展示スペースで無料配布され、自由に持ち帰ることができた。そして、それらの曲は、福岡アジア美術館のアジビホールで、世界初演をした。

 

2010年に、21のピアノ曲福岡市美術館」にダンサーの遠田誠と高須賀千江子がダンスをつくり、「福岡市美術館REMIX」として、福岡市美術館のロビーで上演した。階段の隙間やエレベーターや様々な場所でダンスが繰り広げられた。

 

その後も、「福岡市美術館」の21曲は、神戸、東京、舞鶴、京都、トレヴィーゾ、クアラルンプール、豊橋、ほか、いろいろなところで演奏してきたが、福岡市美術館に戻ってくる機会はなかなか訪れなかった。演奏する度に、「実際の美術作品を見てみたい人は、福岡市美術館に行ってください」と言い続けてきた。そして、今年、ついに、リニューアルした福岡市美術館で「福岡市美術館」を演奏する機会が訪れた。今回は、新曲「福岡市美術館第2集」の9曲も加えて、合計30曲の「福岡市美術館」の曲を、ミュージアムホールで、実演解説を交えて演奏する。

 

美術館の学芸員の正路佐知子さんが演奏に合わせて紹介するパワーポイントを準備してくれていて、パワーポイントのスライドとピアノの位置関係などを調整したり、ピアノの演奏に合わせて、スライドを変える練習をしたりもする。そして、10年前の記録映像。これは、泉山朗土さんの編集によるもので、3日間のワークショップのエッセンスが詰まっている。パソコンの画面で見て予習してきたけれども、スクリーンに大画面で映されると、やっぱり見応えがあっていい。

 

夜は、美術館の館長の中山さんとも久しぶりの再会。中山さんには、9年前に福岡市博物館での門限ズのワークショップで大活躍していただいた。そして、10年前の福岡アジア美術トリエンナーレで大変お世話になったアジア美術館の学芸員の中尾さんとも10年ぶりの再会。美術館のスタッフの方々と水炊きディナーでいっぱいお喋りをする。

 

ということで、いよいよ明日。「ノムラノピアノ✖️福岡市美術館」開催です。