野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

プンドポの夕べ vol.10

やぶくみこさんとの「プンドポの夕べ」も今回で10回目。

ゲストにウッドベースの植田良太さん。pipiki名義で整体の仕事もされていて、冒頭は寝転がり、ガムランの演奏に合わせて、身体の反応をみるパフォーマンス。良太くんの手足が浮遊し、動きまわり、立ち上がり、グルグル回転し、それはダンサーがするダンスのようなものとも少し違うが、ジャワの達人のベン・スハルトさんの即興舞踊に非常に近いものであるようにも思えた。だから、ジャワ・ガムランに合わせて、ベン・スハルトさんの精神にも通じる植田良太の身体があるのが、非常に自然で、とても良いオープニング。

野村の鍵ハモと良太さんのベースでのデュオ即興もたっぷり楽しませていただきましたし、やぶさんと3人での即興の時は、ガムランのスレンドロ音階と、鍵盤ハーモニカの西洋音階が共存する音楽になっています。途中で、右手で鍵ハモを吹きながら、左手でガムラン(プキン)を演奏し、両方で、ほぼユニゾンで演奏することで、二つの音階が混じり合った不思議な感じになったのが、今日の新傾向。

後半では、コントラバス、ルバブ(ジャワ・ガムランの胡弓)、イギル(トゥバの馬頭琴に似た楽器)、ノコギリによる弦楽四重奏から始まり(ノコギリは弦ちゃうで、というツッコミが聞こえますが)、そこにガムランの楽器が加わってくる即興。これまた、非常に新鮮なサウンドに出会えた気がします。

過去10回のゲストは

1  ゲストなし 
2  ゲストなし
3  ゲストなし
4  ゲスト:エンリコ・ベルテッリ、エミリー・ロバートソン
5  ゲスト:ニイユミコ
6  ゲスト:佐久間新
7  ゲスト:鈴木潤
8  ゲスト:エンリコ・ベルテッリ
9  ゲスト:ミウラ一号
10 ゲスト:植田良太