野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

まらむもまい

独創的な英語教師をしている池上かのさんを訪ねる。英文法の教科書をいくら学んでも英語が話せないことと、コード進行に関する理論書をいくら読んでも、即興演奏ができるようにならないことと似ている。即興演奏ができるようになるとは、基本、音を出すことと音を聴くことであり、英語を話せるようになるとは、コトバを発し、他者のコトバを聴くこと意外に、近道はない、という当たり前のことも話したと思いますが、その後も、うだうだと会話。

夜はガムラン。子どもガムランでは、74曲目となる「ないない」ができる。はじめ、ボナン・パヌルスで「1212121212」と5回やってから始まる。終わりはクノンを5回叩く。5という数字が重要な曲。75曲目は、「まみもまい」という曲。子どもたちは「まみもまい」というコトバを言い続ける。始まりが、クノン6回。「まみもまい」と言いながら演奏し、終わりはボナン・パヌルスの高い3の音を合図に終わる。「まみも」が三連符で、「まーい」が4分音符な感じの2拍子系。76曲目は、「まらむもまい」という曲ができる。ボナンパヌルスの高い3を七回演奏したら始まり、「まら」、「むも」、「まーい」と言いながら演奏し、小さい太鼓をいっぱい演奏したら終わる。面白いことに、74曲目は、5回叩いて終わり、75曲目は6回叩いて始まり、76曲目は、7回叩いて始まる。もし、この日77曲目を作ったならば、8回叩くのが合図になったかもしれない。1ずつ増加していった。

今日は、子どもも色々来て、初めてのダンサーさんや演出家さんも来て、濃厚な時間でした。こどもガムランは100曲揃ったら本をつくりたいと、やぶさんが言っておられます。楽しみです。