野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

階段に座る日

ギャルリー宮脇にて、「ディーン・ボーエン」展が開催中で、そこで作家のいしいしんじさんの「その場小説」があるというので、見に行った。椅子席は満員で、2階へと続く螺旋階段に座って下を覗き込むように鑑賞。特等席だ。ディーンさんの絵を見ながら、しんじさんがその場で考えて書き語りする小説ではカンガルーの乗り物やイルカが登場し、絵の世界と言葉の世界がシェイクされていく。この場で演奏したら、それはそれで違った小説になったり、違った絵の見え方がするのだろうなぁ。後半は、いしいさんの蓄音機プレイ。蓄音機で音楽がその場に立ち上がる度に、また絵が違った色合いで見えてきて、小説と絵→音楽と絵の時間で、螺旋階段に腰掛けながら、この時間を堪能。

その後、打ち上げにも顔を出させていただく。1階から2階へと食べ物が柱に沿って上に上がっていく小さな特設エレベーターがある居酒屋さん。さっきは螺旋階段で見下ろしていたが、気がつくと、いしいジュニアのピッピくんと、階段に座り込み、エレベータを眺めていた。今日は階段に座る日だ。

途中退席して、家事。そして、年末のバンコク行きに備えて、年越しに向けてのお掃除。