野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

船戸博史さんと

淡路島アートセンターとスカイプ会議(10月24日の三井寺での「瓦の音楽」コンサートについて、そして次年度について)の後、應典院のニューズレターのためのインタビュー取材を経て、パーカーハウスロールへ。インタビューの中で、学生時代のpou-fouのことや西部講堂のことなど聞かれましたが、あの当時によく顔を合わせていたのが、船戸博史さんと芳垣安洋さんがやっているサイツというバンドや内橋和久さんと芳垣さんがやっていたアルタードステイツ、チルドレンズクーデターなどなどでした。そう、今日はベースの船戸博史さんとのライブなのです。対バンは、デンマークから来日のトランぺッターKasper TransbergとベーシストAdam Melbyeそして、ドラマーの芳垣安洋さん。芳垣さんや船戸さんとは、学生時代の頃から、よく京都や大阪のライブで一緒に演奏したりしていましたが、最近は芳垣さんは東京在住ですし、数年に一度くらい、どこかでバッタリと会うくらいで、こうして再会できるのは嬉しい限りなのです。

船戸さんは、本当に独特なベーシストで、ジャズなのか民族音楽なのかアバンギャルドなのか、どうカテゴライズすることもできない自由なベースを演奏されます。船戸さんとは、20代の頃から顔が似ていると言われてきましたが、二人だけでデュオやるのは初めてでした。40分間の即興でしたが、せっかくの時間なので、時間を精一杯堪能しようと濃密に演奏しました。船戸さんと一緒に演奏するのは、本当に面白いです。ベースとピアノですが、時に、コントラバスは音域の広い楽器なので、時にメロディーのようになったり、ノイズだったり、色んな顔を見せてくれるので、たまらないのです。また、やらせていただきたいです。

芳垣さんのデンマークトリオも、ツアーを通して息が合ってきていて、変幻自在で予測不可能で面白かった。最後は、芳垣トリオに船戸さんと野村も加わっての即興クインテット。これまた、いきなりKasperが演奏ではなく、演劇パフォーマンスっぽいことから始めたので、予測不能の即興でした。ぼくも一緒に遊びました。音楽もどんどん変化していきました。演奏が終わって芳垣さん曰く「日本とデンマークとどっちがバカかのバカ合戦」。

客席には何人もの懐かしい顔ぶれ。即興の濃い一夜でした。