野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

隅巴瓦の音楽

用賀駅から世田谷美術館の方へ歩く時によく通る「用賀プロムナード」。あの散歩道の地面に並んでいる味わい深いタイルは、山田脩二さんの敷瓦なのです。さてさて、相変わらず淡路島での「瓦の音楽」を、津井という集落で続けております。本日は、朝から粘土をコネコネして、鍵盤を量産しました。また、瓦トライアングルを大中小と色々なサイズで作ったりしました。

午後は、瓦フォンのための台を流木で制作。また、瓦の分類作業も行いました。J-313(隅巴瓦)が、お寺の鐘のような余韻のあるサウンドで、これだけでも合奏ができそうです。 また、J-90(万十掛瓦)は倍音が本当に豊かで複雑な音色。合計333枚の瓦のピッチや音色の特性のデータベースを作りました。

「のし瓦の音楽」はピッチがクリアに聞こえますが、「桟瓦の音楽」はもっと倍音が複雑に響きます。「隅巴瓦の音楽」は、余韻も長いですし、「万十瓦の音楽」はプリペアドピアノ以上に豊かな音色の連続。こうした瓦による音の違いを活かした作曲を、来月には開始します。

みなさん、本当にお疲れさまでした。大感謝。京都に帰ってきました。