野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

三州瓦と淡路瓦の融合した音楽

愛知県の高浜市のかわら美術館で、「瓦の音楽」コンサートを開催。これは、「瓦の音楽」にとって、活気的な一夜だった。

 

2013年に、淡路島アートセンターの依頼で「瓦の音楽」を開始し、2015年にやぶくみこさんとCD「瓦の音楽」を発表し、2016年にインドネシア公演、イタリア公演を行なった。日本で瓦の生産量が一番多いのが、愛知県三河で、2番目に多いのが兵庫県の淡路島。この瓦二大産地が音楽で出会う記念すべきコンサート。

 

コンサート前半は、淡路島でつくった6曲を披露。後半は、

 

1)津井に来た

2)隅巴のワルツ

3)桟瓦賛歌

4)大きなカブラ

5)屋根ガワラン

6)粘土の乾燥曲

 

 後半は、三州瓦と淡路瓦の共演

 

1)三河淡路同鳴

2)君子豹変

3)鬼板師かゆし

 

 

そして、昨日、やぶさんのワークショップに参加した人との演目、高浜高校吹奏楽部との共演

 

4)トンスコ

5)津井に来た

 

 

アンケートでも、「自然と涙が出た」などのコメントが複数あり、聞いたことのないはずの瓦の音色に、不思議と懐かしく感じたようで、「瓦の音楽」8年目にして、かなり表現力や音楽性も高まっており、様々な可能性を感じた。また、やぶさんがワークショップの経験が増えて、非常にうまく参加者を音楽の世界に誘っていた。そして、三州瓦の音色と淡路瓦の音色が非常に異なり、音域もまったく違い、お互いに補完し合う関係で、両者の融合する音楽の可能性を感じた。

 

記念すべき一夜だった。