野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ことばのはじまりのはじまりとおわり

野村誠作曲の「千住の1010人」の英語版の楽譜を作っております(要するに英訳中です)。何とか全部、訳し終えまして、タイのアナンなどに送りました。

http://aaasenju.wix.com/senjuno1010nin

ディディエとの創作作業です。キャストの5人が大変面白い。俳優の坂口修一さんの表現力は素晴らしいのですが、即興も大変得意で、ダンサーに混じっての身体表現も独特なテイストを放っておられます。

モノクロームサーカスなどで活躍の森川和弘さんは、柔軟な身体を持つダンサーで声の表現も達者ですし、小柄で躍動的な身体で相撲をこよなく愛する振付家/ダンサーのきたまりさん、さらに、ダイナミックな身体で独特の存在感を醸すダンサーの松尾恵美さん、という3人のダンサー。それに加えて、俳優でもダンサーでもない和太鼓奏者でありながら、強靭な運動能力でオーディションを通過してしまい踊り/演じる小島功義さん。

この人達の何人かは、この「カルメン」で共演されていたのですね。

本日は「ことばのはじまり」という作品の最初のシーンと、最後のシーンを細かく稽古しました。細かく稽古と言いますが、ディディエはパフォーマンスのエネルギーを重視するので、時々、ほぼ完全に即興でやるようにキャストに要求します。そうして、即興で出てきた面白い要素を、また作り込み、固まり過ぎてくると、また即興。そうした場面に、音楽も同時に即興で応じていると、本当に創造の現場を共有している感じで、楽しいです。

http://gekken.net/kotobanohajimari/