野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

昔のぼくの即興ピアノ

1999年にアトリエ劇研で4日間やった即興の公演「つくる・おと・おどる」。ダンスの森裕子さん、画家の浜田隆司さんと3人でやった公演だ。練習はなしの即興公演。ゲネプロを一回やったので、計5回の即興公演をやったわけです。毎回、新鮮さを保つのが、課題でしたが、本当に過酷な体験を楽しんだことを思い出します。

古いVHSをDVDにダビングする作業を、ここ1ヶ月ほど、暇を見つけてやっているのだけど、昨日から、その4日間公演のダビング作業をしている。いやぁ、懐かしい。

砂連尾理さんは、この時に初めて野村誠を見て、ぼくのことを半ば狂人だと思ったらしい。

で、11年前の自分を客観的に見ると、うーむ、確かに、かなりヤバい。いきなりこの公演を見たら、ちょっとこの人には近づかない方が無難かも、と思えてしまう。砂連尾さんの言っていることも、もっともな気がしてくる。

と同時に、ピアノの演奏に驚いた。今の自分と、似ているところもあるけれど、やはり感覚が違ってきているので、随分違う。ピアノ曲「たまごをもって家出する」を作曲する直前の即興。もう、今のぼくは、こんな風にはピアノは弾けない。だから、当時の即興の映像を下敷きに、新たにピアノ作品を作りたいな、と思った。報告譜として。。。。