野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

下駄理

林加奈と坂井基紀と野村誠の3人で、下駄理というバンドをやったことがある。

ちょうど12年前、パパタラフマラの舞台美術もやりダンサーでもある松島誠くんの公演で音楽をやってピアノを弾いた時、鍵ハモバンドを結成する予定とプロフィールに載せたら、声をかけてきた人がいて、その人たちに、鍵ハモを教えた。そのうちの一人が、林加奈ちゃん。

そして、10年前、路上日記というCDブックが、ペヨトル工房から発売になったとき、青山ブックセンターで発売記念ライブの時、発売になったばかりの本を購入して読んでいた坂井くんが、偶然書店に現われて、声をかけてきたのが、坂井くんとの出会い。

そして、立川駅の路上で歌っていた女の子の存在の仕方にぼくは、とても心打たれて、声をかけて友達になった。そしたら東大和市の公民館でやってるニューヤングフェスティバルに出ないか、と誘われた。下駄理で出演した。ほかは、中学生や高校生のロックバンドばかりの中、ぼくらは即興としょうぎ作曲を演奏した。

あと、国立のあたりで、マイアミくんの企画するライブに誘われたとき、下駄理で出演した。その時は、二階堂和美さんの弾き語りと、下駄理。とてもいいイベントだった。

あれから、10年たって、19歳だった坂井くんは、29歳になって、29歳だったぼくは、39歳になった。下駄理の3人でしょうぎ作曲したわきあいあいという曲は、しょうぎ作曲史上、第1作とみなされている作品で、これが歴史の始まり。あれは、事件だった。作曲の可能性がぐーんと広がった瞬間だった。

その下駄理の3人で、わきあいあいと喋った。新しい時代が幕開けする。すごくワクワクする時間だ。