楽譜に付録でつけるCDの音源のマスタリングが終わりました。
ぼくは、２００３年ごろまで、ほとんど歌のある音楽を発表したことはありませんでした。インストの曲ばかりだったのです。しかし、当時、女子大で先生をしていて、女子大生たちが歌が大好きで、あまりに歌が好きだから、女子大生にぼくの歌を歌って欲しいな、と女子大生が作詞してぼくが作曲なんてことをやっていました。
それがエスカレートして、ヒューと日本とイギリスでホエールトーン・オペラを作ったわけです。全部で４０曲以上あり、若干歌のない曲もありますが、ほとんどが歌です。ホーメイ歌手も、ルネッサンス／バロックスタイル歌手も、ブルースシンガーも、地唄も、混在です。
梅津和時さんのサックス・クラリネット、有馬純寿さんのエレクトロニクス、菊地奈緒子さんの箏、Carol Grimeの歌、名倉亜矢子さんの歌、山川冬樹さんのホーメイなどなど、この音楽家たちの力量を思い知らされる演奏で、面白すぎます。
で、これらは、ホエールトーン・オペラのリアリゼーションの素晴らしい一例です。でも、未来に、この楽譜を使って、全く違ったメンバーで全く違った演奏が実現する、それを夢見ます。貴重な全幕初演の録音を聴きながら、思いました。
