野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音楽劇ワークショップ

八戸、仙台を経由して、大河原町えずこホールへ。青森からの帰り道に1日無理矢理設定してみました。

いすとりゲームでストーリーを作るというのをやりました。参加者の一人によれば、「いすとーりー」と駄洒落にもなっているようです。

椅子とりゲームで負けた人が、一人一文ずつ書いていってできた文章が、

腹の底から、そいつは叫んだ。
そいつは、ドイツ人だった。
学生時代を思い出していた。
森の中では、小鳥が叫んだ。
小鳥だけではなく、森の動物みんなが叫んでいた。
くまさんはスタコラサッサと逃げていった。
うしろから女の子が追いかけてきた。
そのうしろから光がみえた。
来月こそは彼女を連れてドイツへ帰りたい。
という夢から覚めた。
うつ病患者の幻覚
ワハハハハァー
ふところよりタバコを一本取り出し火をつけた。
しかし、火はつかなかった。
よくみると、ライター君は、「おれ今やる気ねんだよ、くすぐってんだよ」と言って笑った。ギャー

でした。これを、4シーンに分けて、4グループに各シーンを音楽劇にしてもらいました。ま、無理なことをお願いしているのですが、各グループそれぞれ、顔馴染みもいれば、初顔のメンバーもいるのに、思った以上に和気藹々と楽しそうに作っています。で、20分後に、4シーンを続けて上演してもらいました。面白いところはあるのですが、各グループが段取りに追われて持ち味を出しきっていないように感じたので、もう一度、やってもらいました。2度目、3度目になると、色んな工夫が見られて、面白さが少しずつ明確になっていきます。

それから、自主ワークショップでやった音楽劇を見せてもらいました。30分近くあって、様々なやり方で演劇と音楽の共存の仕方を模索しています。相当、面白かったです。自主ワークショップをどんどんやってもらったり、ぼくが宿題を出して、その様子をビデオレターでもらったり、などするなど、今後の展開の可能性の一つが見えました。

とにかく、7−10月の4ヶ月で、様々なワークショップを組んで、創作のための芽を育てていこうと思います。