野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音なし映像と、音のみでチェック

昨日のワークショップの影響を受けて、「あいのて」の過去の放送を、音なしで映像だけで見る、映像を見ずに音だけで聴いてみる、の二つでチェックしてみた。音なしで映像だけで見ると、映像が違って見えてくる。音があった時には気にならなかったところまで、見えてくるように感じた。こうやって、音なしで見てみると、どうやら女の子二人の台詞が、もっと少なくてもいいようだ、と思った。これは、ディレクターの三浦さんも感じていたことだが、改めて、音なしで映像を見てみると、そう思った。

続いて、音だけで聴いてみた。これには愕然とした。この番組は、音を扱う番組だが、音楽CDとしても、ラジオ番組と考えても、音のクオリティが低い、と思う。それは、やはりテレビというメディアのため、マイクを見えないようにするために、ベストの場所にマイクがセッティングできないことも大きな要因だ。しかし、まだまだ改善できることがあるように思う。大きく以下の3つ

1 間が足りない、テンポの揺れ(ルバート)も足りない
2 場面、場面でのテンポの緩急をもっと意識的にやるべき
3 音遊びの時に、もっと音に遠近感があってもいい


2については、過去の番組の全てのシーンでテンポのあるものは、全てメトロノームで測ってみようと思う。それから、エイちゃん、ルリアちゃんの台詞のテンポもシーンごとにテンポを考えるべき。とにかく、番組を一つの楽曲として作曲すると考えれば、当然のことだ。

3については、カメラが一人ひとりのアップになったりしてフォーカスするのに比べると、音は突然誰か一人の音にフォーカスすることがほとんどない。楽曲の場合はバランスをきちんととればいいけど、音遊びの場面では、もっと大胆にバランスを揺さぶってもいいのでは、と思った。

以上、今日の反省。