野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

大磯あいのてミーティング

大磯の片岡祐介さん宅で、「あいのて」のミーティング。この番組は生活の中で身の回りの音で合いの手を入れていくので、ミーティングもNHKの中ではなく、それぞれの家で行ったりしている。尾引浩志さん、ディレクターの青木裕幸さん、高橋浩一郎さんが到着。

先日収録した番組「キッチンであいのて」、「テーブルであいのて」を編集して、どうだったかを聞いてみた。荒井さんのセットと、ぼくらの衣装が、ともに原色だが、うまく映えた、とのこと。女の子二人の演技がとても良かった、とのこと。音楽が非常に良かった、とのこと。反省点としては、もう少し丁寧に説明的になる部分もある方が親切だったのではないか?音の録音の仕方が、まだ改善できそう。アドリブを生かそうとして、しかし生かしきれなかった、などがあがった。

説明的というのは、もっとやりようがあったと思う。これは、いかに音の面白さにフォーカスするか、そこの部分はリハーサル時点で、ある程度ぼくが台本を訂正して、より面白さを強調する内容にしていけばいい。

音の録音の仕方は、現在はマルチレコーディングができないスタジオを使っているが、スタジオを変更できないかを交渉中とのこと。変更できない場合も機材を持ち込み8ch程度でマルチで録音して、あとでいじれるようにする。

アドリブを生かすというのは、あの短時間でカメラ割りを決めながら収録していく作業を根底から変えない限り、難しい。それに対応できるとは思えないので、リハーサルでガンガンにアドリブをきかせて、それで面白いところを取り込んだ台本に修正し、本番では台本をベースに、パフォーマンスの面白さをレベルアップして、女の子2人が笑い出して演技できないくらい面白い演奏をしよう、と思う。

あと、5人で演奏していると楽しい雰囲気が出るけど面白さがぼやけてしまうので、3人だけで演奏して、女の子2人が驚いて聴いているシーンを増やしてもいいかも、という話になった。

ということで、ますます進化していきます。

で、今日は、第3回「ピンポン・マリンバ」と第4回の「カラダは歌う」の打ち合わせ。ピンポンは映像的にも相当面白い絵がとれそう。マリンバのマレットの動きと、ピンポン球の弾んだり、転がったりする動きを等価に扱えたら、という話になった。

途中、海を見に行った。昨日のたけちゃんの影響で石で遊び、かなり石でいろいろな演奏ができたので、第6回は「ストーン・ミュージック」になりそうだ。

問題は第4回の「カラダは歌う」。タイトルも決まらないほど漠然としている。ボディパーカッションなのか?それとも、カラダで色んな面白い音を出すのか?動きなのか?そもそも何がしたくて、このテーマを取りあげたのか、ここの部分がこのテーマだけ不明瞭なのだ。いろいろ模索した結果、先日、森迫永依ちゃん、仲村瑠璃亜ちゃんに考えてもらったカラダの動き・リズムをベースにした二つの曲ができた。どちらも、アイディアを複雑にするのではなく、単純にしていった。その結果、生まれてくる表情には多用さや複雑さがストレートに強調されていく。だいたい、見えた。ただ、まだ「キッチン・ガムラン」ほど明快なタイトルがつかない、ということは、もう少し考える必要がありかな。

その後、あいのてトリオ、青木さんと、片岡由紀ちゃんとで飲みに行って、美味しいお刺身をつつきながら、海の近くの大磯でのホリデー気分を味わった。尾引さんは釣りの話で盛り上がり、青木さんから色々助言をいただき、そして、片岡さんは大磯は東京だ、山手線の最寄り駅は品川と主張し、楽しい時間。東京だと片岡さんが主張する神奈川県の大磯は、海が近く魚が美味しく、東海道線に乗っていたら、なかなか横浜にも着かない。片岡さんは都心ではなく、こんなのどかなところに住んでいてこそ、あの素敵な天然キャラを失わずにいられるのだろう。

でも、東海道線で1時間あれば東京駅まで来られますし、本人も東京都民の意識を強く持っていますので、東京のミュージシャンの皆さん、片岡さんをドンドン誘っちゃってください。