野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

いぐさ見学/海東小学校の5文字ソング

さすがに連日のワークショップで疲れているので、昼近くまでぐっすり寝た。

 

不知火美術館の里村さん、プロダクトデザイナーユニットのitiitiのお二人、itiitiのいぐさのオブジェを展示する熊本のホテルの支配人と、いぐさの工場を訪ねる。itiitiさんは、4月15日からの展覧会で展示もされる。『おかえりなさいシスコさん 100年前の松橋の風景を旅する』という展覧会は、塔本シスコの作品に加えて、荒井良二(絵本作家/アーティスト)、野村誠(作曲家)、itiiti(プロダクトデザイナー)がシスコに触発されて新作を発表する。この新作は、子どもたちを中心とした宇城市民の方々とのワークショップを経て生み出されたものたち。itiitiさんは、シスコの絵に描かれたシャクとり(シャク=シャコに似た甲殻類)をモチーフに展示を構成する構想らしい。いぐさを収穫すると泥染めをするらしく、畳の匂いと思っていたものは泥の匂いなのだそうだ。しかも、泥は淡路島のものを使っているらしい。いぐさを編む機械の音がリズミカルで、思わず録音。

 

午後は、海東小学校に「とびだすプロジェクト」に出かける。全校児童で57人の学校。1〜2年生合同の20人のワークショップ。塔本シスコの絵を見て、いろいろな言葉が出たが、一人の子が「たちつてと」と口ずさんだのをきっかけに、5文字の言葉だけで歌詞を作った。すると、動詞がいっぱいの歌になった。主語がなく動詞だけの5文字が立て続けに出ると、イメージが膨らんでいく。いい歌だった。