野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

お面作り/三番叟/ガイドブック完成/鐘の音の結ぶ世界/NABOWAライブ

いよいよ『ガチャ・コン音楽祭Vol.2』で、出発前に荷づくりをするのだが、竹田神社は能舞台で演奏するので、足袋を持って行くかと思って、足袋を手に持ったら、能面をつけたくなり、お面作ろうかなぁと思い、フライヤーでお面を作ってみたら、なんだか変身できそうな気がしてきた。お面をつけるのか、と思ったら、『三番叟 鈴之段』のイメージが湧いてきて、鈴を振りたくなって、スレイベルを取り出し鳴らしてみる。合唱曲《あかねさす》と合わせて振ってみたり、ベトナムのゴング伝統曲《Ma Chay》と合わせて振ってみる。鈴を持って行こうと、スレイベルも荷物に入る。ギリギリまでクリエーションは展開するものだなぁ。

 

というわけで、関西に向かう新幹線の中で、『三番叟 鈴之段』の動画を検索して研究する。別に能の真似事がしたいわけではないけど、能舞台でやる意味とか、自分自身が能舞台にどんな心持ちで立つかの整理ができてないと、本番が迎えられないので。

 

コーディネーターの永尾美久さんから、明後日のガイドブックが刷られてきたと写メで見せてもらう。これが、ぼくが想像していなかった(知らなかった)アクセサリー的なしおりも素晴らしく、テンション上がる。

 

そして、新幹線の車内で、笹本正治著『中世の音・近世の音 鐘の音の結ぶ世界』を読了。梵鐘は、あの世とこの世をつなぐものであり、人と人をつなぐものである。時代とともに、梵鐘の役割がどのように変化してきたか、鋳物師の増加と戦国大名の関係などなど、面白い話がいっぱいの本で、今週末のライブを前に読み終えられてよかった。

 

中世の音・近世の音 鐘の音の結ぶ世界 (講談社学術文庫) | 笹本 正治 |本 | 通販 | Amazon

 

京都駅に着いたら、磔磔に直行。老舗のライブハウスで、何度もライブをしたことがある場所だが、コロナになってから初めて来た。ガチャ・コン音楽祭で共演するヴァイオリンの山本啓さんのバンドNABOWAのライブを観にきた。ヴァイオリン、ギター、ベース、ドラムスの4人組でインスト。ライトな軽音楽ではなく、ヘヴィーな重音楽で、4人だけれども分厚いサウンドで、7拍子でもグルーヴが抜群のライブだった。対バンはPolarisという歌のバンドで、こちらは、変拍子とかなく、ほとんどの曲が2拍目、4拍目にスネアを打つので、そのタイミングで四股を踏みながら聴いた。終演後は、少しだけ啓さんと話す。明日のリハーサルが楽しみすぎる。ワクワク。