野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

遠足の日曜日

今日は日曜日なので、i-dArtのスタッフたちは、お休みです。でも、i-dArtのスタッフとハイキングに行くことになり、遠足なのです。スタッフ数名(+7歳の娘さんも)。

まずは、ランチ。庶民派食堂のランチセット。「出前一丁」というメニューは、インスタント麺に、目玉焼きがのってる。通粉は、マカロニを鶏のスープで煮たもの。これにセットでついてくるのが、トースト+卵焼き。うーむ、炭水化物が多く、野菜が足りない。レモンティーには、厚切りのレモンが4枚も入っている。日本のレモンティーは薄切りのレモンが一枚だけと言うと、香港人は驚いていたから、これが普通らしい。

庶民のランチセットを楽しんで後、7歳の娘さんのお宅にお邪魔することに。30階以上あるエレベーターに乗るのも珍しい上に、全ての階のボタンが並んでいるので、凄い数。16階で降りる。まだ真ん中より下なんだ。窓の外に山が見える。これは、香港では珍しいことらしい。

ここで、子どもと遊ぶ時間が延々と続いた。家族サービスの日。大人を全員生徒にして、7歳の子どもによる英語や音楽やダンスの授業。ピアノで習っている曲も弾いてもらった。ライネッケのやたら転調する曲とか。近所の人にもらった中国古箏があると言うので、出してもらって、これを弾いて一頻り遊ぶ。

夕方になり、日差しが弱まった頃に、遠足に出発。山に入ると、すぐに蝉の鳴き声が聞こえる。日本のセミとは全然違う鳴き方だし、インドネシアカンボジアなどで聞いたセミとも違う。敢えて言うならば、香港の信号機の発する電子音にやや似ているセミ

柏架山道を登り、林邊生物多様性自然教育中心という自然科学館に立ち寄って後、山道を歩く。高層ビル街と大自然がこんなに近接しているのが、香港らしい。

そのうちに、謎の炊事場跡のような場所があり、これが、日本軍が香港を攻めてきた時に、この山の中に籠って日本軍と戦った際の炊事場だったとのこと。これが、山道を歩くと、何度も登場するのです。

近所のローカル食堂に夕ご飯に出かける。ここのビル群は、「地球の歩き方―香港」の扉にも使われている。今度は、昼のような不思議な食べ物ではなく、中華料理。安くて美味しい料理と、楽しい会話で大満足の後、この奇怪なビル群の中庭で記念撮影。i-dArtのスタッフたちは、あまりに地元なので、「マコトさんがいなかったら、私達でここに来て記念撮影なんて絶対できなかった。ここで写真とれて、最高」と喜んでいた。外国人の野村をこのように有効活用してもらえれば、と思う。