野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ドビュッシー100世界初演

ドビュッシー没後100年にあたる日。実は、バルトークの誕生日でもある(生誕137年)。つまり、ドビュッシーが亡くなった日に、バルトークは37歳になったということ。

近藤浩平さんのお宅で目覚め、清水友美さん、近藤浩平さん、田口雅英さんとのリハーサルをして、会場であるノア・アコルデに移動し、開場時刻を過ぎてもリハーサルが終わらず、10分ほど遅れて開場し、定刻に開演。

リハーサルでの清水さんの演奏と、本番での演奏は、全く別人。音楽家は、本番にならないと本気では演奏してくれないので、世界初演の新作が、どんな音楽であるかは、やはり本番で初めて体験できた。それぞれ、非常に非常にユニークな音楽。

野村の新曲は、ドビュッシーの「前奏曲集」の引用から成る作品で、明らかにドビュッシーに捧げた曲だが、近藤浩平さんの新曲のどこがドビュッシーに捧げているのか、かなり不明だったが、本番中のトークで明らかに。ドビュッシーの「海」では体現されていない水や波の感覚を、鍋の中に水を入れて、水を揺らすことで実際にやってみることで、ドビュッシーがなし得なかった波の表現が実現できているとのこと。えっ、ドビュッシーの「海」から、鍋に水ですか!!

ということで、「Debussy 100」世界初演しました。そして、近藤作品4曲、田口作品1曲、野村作品5曲と濃厚なプログラムであり、他のどこにもない不思議なユニークなコンサートとなりました。また、やりたいです。

皆様、おつかれさまでした。