野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音楽ファシリテーションの講座2日目

豊橋で、音楽ファシリテーター養成講座をやっております。講座は午後からなので、午前中は、ハイドンのスコアを読んでおりました。2月2日に、「ハイドン大學」で講師をするのです。本日、読んでいたスコアは、「交響曲第26番」。今日、感動したのは、第2楽章。最初、どうして、こんなメロディーなのか?ハイドンが作曲した意図が全然分かりませんでした。どういうことなんだろう?謎を抱えながら、ピアノで弾きながらスコアを読んでいくのですが、理由が見つかりません。ハイドンの独特な感性なのでしょうか?と最後まで読んでいったら、理由が分かりました。ハイドンは、ホルンに脚光があたる場面をつくるために、冒頭のメロディーを作っていたのです。うわぁー、最後の最後にホルンが出てきた瞬間に、全てが納得がいきました。いやぁー、ハイドンのスコアを読むのは、本当に面白いです。

2月2日の「ハイドン大學」の情報、こちらです。
http://www.century-orchestra.jp/topics/2018%E5%B9%B42%E6%9C%882%E6%97%A5%E9%87%9119%EF%BC%9A00%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%AD%B8/

ということで、午後は、「音楽ファシリテーター養成講座」の2日目。冒頭に、2月3日に行われる映画上映会の話などの吉野さんからの宣伝があって、「エイブルアート・オンステージ」や地域のアート活動を活性化させるために、吉野さんらコーディネーターがどのような点に工夫しているか、などのトークなど。

その後、本日は受講生の中から、3名の方に実際にワークショップをしていただきました。一人目は、英語の先生が、英語での自己紹介のワークショップ。二人目は、二胡の奏者が、二胡を体験し、しかも楽器の演奏法を教えるのではなく、楽器に親しみ、その楽器で即興的に創作するワークショップを試みました。3人目には、ピアニストが、楽譜を絵と思って身体で表現したり、ピアノの即興連弾を、その場にいる人が全て、どんどん交代でやっていくワークショップを行いました。そうしたワークショップを実践していく上で、どこに留意していくか、体験と議論の豊かな時間。本日も多くの学びがありました。

講座が終わった後、受講生の方と野村誠作曲「相撲聞序曲」を初見で共演していただいたりして後、ハイドン交響曲38番のスコアを読んで後、吉野さん、劇場のスタッフ、受講生らと夕食。