野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

えずこREMIX4日目

えずこホールでの4日目。朝から、上田くんと砂連尾さんがワークショップの映像からダンスを抽出して振付を作ってくれました。

老人施設「あいやま」に訪ねるのも3日目。本日が最終回。お年寄り達との会話の時間、会話に基づいて砂連尾さんがダンスする時間、またお喋りの時間、お喋りに基づいてダンス、を交互にしていき、幼少時の話、戦争中の話などを経て、最後に2月21〜23日に伊丹で初演する砂連尾さんの新作「家から生まれたダンス」の抜粋まで辿り着く。「呼吸ダンス」、「膝枕の匍匐全身」、「雲のポーズ」、「蜘蛛の手踊り」、「偶然のワルツ」、「星とコンタクトインプロ」など。

ホールに戻り、撮影のための照明の仕込みをし、いよいよワークショップ最終日。昨日の群舞「あいやま」を10分でおさらいし、新作群舞「えずこ」を30分で覚えた後、群舞「えずこ」を撮影し、群舞「あいやま」を2種類の照明で撮影し、さらに、ホールのロビーや大ホール前の階段でも撮影し、数々のカメラを設置しては走り回る上田謙太郎監督。感想を言い合って、終了。これらの映像素材をもとに、上田監督が映像を編集してくれるのが、楽しみなのです。

それにしても、この4日間の濃密な時間は、数々の予想外な展開を含みつつ、時空が歪むような創造の場が形成されて、気がつくと新しい群舞が生まれて、映像の撮影もできました。お年寄りやワークショップ参加者の方々の映像の動きに合わせてピアノを弾くのは喜びでしたし、それに合わせて、ホラ貝や尺八が響き、ギターや木琴や鈴などが、なんとも言えない音場を生み出していました。そして、お年寄りの動きに合わせた不揃いなユニゾンの振付が生み出すヘテロフォニーに、すっかり魅せられてしまい、「老人ホームREMIX#3」の構想が生まれてきました。

http://www.ezuko.com/