野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ジョグジャで作曲を学ぶ日本人

ジョグジャの芸大の西洋音楽学科で作曲を学んでいる日本人の方とお会いして、お話を聞いた。こちらに、ガムラン音楽やジャワ舞踊を学びに来る留学生はいっぱいいるけれど、西洋音楽の作曲をどうして、インドネシアで勉強しようと思ったのか、一体、どんな授業をしているのか、知りたいことがいっぱいだ。

何でも、最初は、ガジャマダ大学で、インドネシア語を勉強し、その後、音楽が好きなので、音楽学の大学院に行こうとを思ったが、だんだん実際に音楽が作りたくなって、作曲を学び出したらしい。和声学、対位法、楽曲分析、管弦楽法、作曲、という5つの講義をとっているらしく、メメットが担当している作曲以外は、非常に古風な授業のようだった。1920年代に出版された英語の本を、そのまま教科書にしているそうだ。

メメットの作曲の授業は、学生が作品を発表して、それについて、学生がもっとこうしたらいいんじゃないか、などとコメントし合うらしい。先生が直すというより、学生達同士で曲についてコメントすることで、自分と違った作風の人の作品にも、互いに関心を持ち、批評し合えるところは、良い仕組のように思った。

雨季が終わり、乾季が始まる境目だが、今日は、どしゃぶりの雨が降り、道は洪水のようになった。運良く、雨に濡れずにすんだ。早く乾季が始まってほしい。