野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

あいのてさん祭り2日目

「あいのてさんワールドミュージックフェスティバルin小金井」の2日目の今日は、「あいのてさん音楽教室」と「あいのてさんと立ち話」の2つのイベントを行いました。

「あいのてさん音楽教室」は、キュクロプスケッチというお絵描き教室を行っている個人宅で行いました。木造建築の一室で、縁側を開けっ放しにして、畳、ちゃぶ台を楽器にして演奏する時間は、なかなか良いものです。昨年のワークショップでは、楽器を持参した人が多く、みんなでチンドンパレードをしましたが、本日は、楽器を持参した人はほとんどいませんでした。住宅地の民家での開催なので、大きな音が出せないという事情もあったのでしょう。

ということで、後半では、歌を作りました。「にじまめぽん」という歌が生まれ、振りも作りました。この歌を来年のフェスティバルでレコーディングしても良いなぁ、と思いました。後からの報告では、この歌の替え歌を、参加した子どもたちは作り始めているとのことです。

また、来年のフェスティバルの「あいのてさん音楽教室」では、ペットボトルとリコーダーとかで「なんちゃって祭囃子」をやって、貫井囃子と共演する、という夢も生まれてきました。ペットボトル太鼓は、なかなか強力ですし、大勢で「小金井あいのて囃子」を作ってみたい、という野望も生まれてきました。

「あいのてさんと立ち話」はトークです。昨年のトークでは、東京学芸大の石井先生をお招きして、観客とパネリストの境目が全くない長時間のトークが繰り広げられ、その中で、「貫井囃子」の存在が浮上しました。そして、1年後には、貫井囃子保存会の皆さんが出演し、本日のトークにも貫井囃子の代表の大澤さんが出演。着実に、一年に一歩ずつ進んでいる印象があります。

本日のトークでのキーワードは、不良でした。江戸時代に、お囃子が不良の更正に活用されていた、という報告に始まり、「不良」がキーワードになりました。我々アーティストの多くは、既存の社会の枠組みに対して不満を抱き、定められたレールから逸脱し、自らの道を切り開き、社会の問題点を指摘し変革することを切望し、大量消費社会のマスメディアに強い反発を覚え、ささやかに波紋を投げ掛け発信し続けています。そのことを、不良と呼ぶのならば、ぼくは不良ですし、煮詰まった世界を変えていくパワーを、不良こそが持っていると思います。

このトークについて、「小金井コンパス」の記事があります。面白いです。こちらも、是非、読んでみて下さい。

http://www.koganeicompass.com/編集長の独白/

(編集長の独白の「地域の力とアート」を参照ください)