野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

砂連尾理論

砂連尾・理論なのか、砂連尾理・論なのか、という話ですが、、、。

振付家/ダンサーの砂連尾理さんとは、野村誠のドキュメンタリー・オペラ「復興ダンゴ」でもダンスを作っていただき、いろいろと関わらせていただいております。

この振付家の発言が、まぁ、凄いのか、胡散臭いのか、なかなか際どい線の発言が多いのです。多くの人が、既についていけない領域に足を踏み込んでいる様子であり、このままいくと、孤高の仙人になるのか、達人になるのか知りませんが、俗世のダンス業界の人々などは、完全に置いていかれる羽目に陥りそうです。

でも、彼の言うことは、実はかなり真っ当な正論ばかりでして、一度、彼の身体論、舞台芸術論を、きちんと聞いておく必要がある、と思いました。

また、最近の彼の活動を、コミュニティ、即興、アジアなど、安直なキーワードでカテゴライズして理解した気になって、それ以上考えずに放置するという方法もありますが、植物と踊ったり、山の上から手を振ったり、ベルリンで合気道をしたり、仙台のダウン症の二人組との公演をしたり、といった活動は、そんな単純な枠組みに入るとは思えないわけです。この人は、とんでもないことを仕出かす、とんでもない起爆剤を持っているわけです。

というわけで、2012年度4月より、砂連尾理論を学ぶ会が、我が家にて、二人きりでひっそりと開始されました。今日の講義も、非常に濃厚でした。これを1年続けたら、かなり良い感じに言語化できそうです。