野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

世田谷、耕せ、世田谷、痩せ形、世田谷、がやがや

今日は、世田谷であいのてさん。2回公演。

観客との距離が近いのと、PAの人の音作りがセンスがよかったので、今日は曲順を一切決めずに、ゆるゆるでやりました。

1回目の公演は、出て行ったら、たまたま12時のチャイムの音が聞こえて、これを楽器で真似するところから始まって、即興が続くのですが、いつの間にか「せ」「た」「が」「や」の4文字の声のアンサンブル。「せたがや、たがやせ」。「せたがや、やせた」、「せたがや、がたがた」など。以前、えずこホールでやった「た」「け」「や」「ぶ」の4文字でやった「たけやぶやけた」の焼き直しですが、意外に面白い。

子どもたちの反応も、どんどん取り込んで演奏。

「カラダディスコ」を最後まで演奏しなかったのも初めて。「カラダディスコ」を演奏しているうちに、飛び跳ねる子どもがいたから、その子の動きに音を合わせていったら、自然に「イシテクノ」になったり。

2回目の公演は、1曲目にいきなりマリンバとピアノのデュオ「くつがえさー音頭」から始めてみた。自分たちの意表をつく曲順。
子どもたちが突然、みーんみんみん、とセミの真似を始めたり、「まだ、風船やってないよ」と言い出したり。

今日のは、観客が勝手に参加型のコンサートでしたが、やっていて不思議だったのは、踊りまくるし、手拍子したり、声を出したり、意見を出したりするのに、しーんと静まる瞬間には、かすかな音に自然に耳を傾ける流れになるということです。聴くときは聴き、踊るときは踊り、口も出すし、手も出すし。柔軟なお客さんたちだったなぁ。

さて、今年度はこんな感じだったけど、実際に、世田谷の幼稚園や小学校と協力して音楽を作るとか、世田谷音楽財団にこっちから提案できることもあると思うので、世田谷在住の方で、何か、あいのてさんや野村誠と、こんな関わりができるかも、というアイディアがある方は、ぜひぜひ、ご提案くださいね。