野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

音楽と数学の怪しい関係

「音楽と数学の怪しい関係」天井香織(東洋出版)、という推理小説を買って読んだ。タイトルが気になったので、中を見たら、二話とも
「僕は作曲家だ。しかも、クラシック系の。」で始まり、第二話では、
クラシック系の作曲家という人種は、大きく二種類に分かれている。一つ目は、いわゆる現代音楽というものを作曲する現代音楽作曲家だ。この手の作曲家は、「プヒ」とか「ガリ」とか「キー」とか「ザー」というような音の組み合わせが延々と続くものを作品と称している。したがって、世間の約九十九パーセントの人は、この手の現代音楽を聴いても雑音と区別がつかない。
と続いたりしていて、この「甘い香り」というペンネームの人は、一体誰なのだろう、と思いながら、読んだけど、わかりません。こうやって現代音楽がどうのこうのと書くのは、吉松隆さん?登場人物に、吉村広志という指揮科志望の高校生が出てくるし、第一話は、応慶大学という「慶応」をもじった大学も出てくるから、慶応出身の吉松氏かと思ったけど、どうなのだろう?